Thursday, July 23, 2020

「いまさらダムなんて」 五木村民、思い複雑 「川辺川ダム」計画に翻弄 水没予定地には観光施設も(熊本日日新聞) - Yahoo!ニュース

 「いまさらダムなんて」。熊本県南部を襲った豪雨で甚大な被害が出た人吉市は、建設が中止された川辺川ダムの最大受益地とされていた。水没予定地を抱えていた五木村にとって、国のダム中止を受けて新たな村づくりを進める中、下流域で未曽有の水害が起きた。今後の治水協議ではダム議論が再燃する可能性もあり、村民たちの心中は穏やかではなく、複雑な思いが交錯する。  「ダムの議論は当然出てくるだろう」。21日、人吉市の惨状を目の当たりにした元五木村職員の村口元吉さん(71)はこぼした。  現役職員だった1998年ごろ、川辺川沿いの水没予定地から、高台の頭地代替地へ住民を移転させる業務に携わった。「多くの村民が苦渋の決断をして村外に出て行った」と振り返る。  国は66年、ダム計画を発表。きっかけは、球磨川流域で63年から3年連続して発生した大水害だった。村は当初、村中心部が水没する計画に反発。反対運動も起きたが、村は「下流域のため」と、96年に本体工事に同意した。

 ところが2008年、下流域の首長の反対もあり、蒲島郁夫知事がダム計画の白紙撤回を表明した。09年、当時の民主党政権が建設を中止。村はダムによらない村づくりへの転換を迫られた。  村口さんも頭地代替地に移り住んだ。村役場を退職し、今は地元の区長を務める。ダムに翻弄[ほんろう]された村や自身の歴史を踏まえ、「ダムの話が出ても、もろ手を挙げて賛成する人はいないだろう」。  実際、近くに住む豊原袈年さん(74)は「何かあるたび、『ダムを造る』『造らない』と議論になるのはおかしい。今まで通り、ダムによらない治水を考えてほしい」と訴える。  村は水没予定地に公園「五木源[ごきげん]パーク」のほか、屋外レジャーが楽しめる広場などを整備。観光客はこの10年で12万人から17万人近くに増え、「もう後には戻れない」との声も聞かれる。  19年4月、水没予定地にオープンした宿泊施設「渓流ヴィラITSUKI」営業支配人の福岩博之さん(57)は「ダムがあったとしても今回の水害を防げたかどうかは分からない」と強調。「ダム計画が凍結されたからこそ、できた施設。ダム建設には反対だ」と言い切る。

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