新たな調査結果によって、トルコを仮想通貨に精通した国とする一般的な考えが誤りであることが証明されたようだ。
トルコの大手仮想通貨取引所パリブ（Paribu）はシンプルな目標を持っていた。仮想通貨について何かしら聞いたことのあるトルコ市民を1,000人見つけることだ。同取引所はこの目標を達成するため、COVID-19の大流行がピークを迎えている間、トルコの12の都市で6,000件以上のビデオインタビューを実施した。報告された結果は、トルコの仮想通貨エコシステムに関して主流となっている神話が誤りであることを証明した。
過去の調査では、トルコ国民の5分の1が仮想通貨を使ったことがある、または所有したことがあると主張しており、世界中の多くの仮想通貨プレイヤーの注意を引いてきた。
2019年前半に18の国で一国あたり1,000人に対してオンラインで実施されたスタティスタの世界規模の調査は、仮想通貨の採用における世界のリーダーとしての栄誉をトルコに与えていた。
調査が公表されて以来、この驚くほどの採用率はトルコおよび同地域に関して行われた数多くのプレゼンテーションのハイライトになっていた。
7月23日に公表されたパリブの新たな調査結果は、トルコの人々の間で仮想通貨を利用している割合が実は1%未満と主張することで、以前の世界的調査結果と明確な一線を画した。この調査自体はパリブから委託されてアカデメトレ・リサーチ社が実施したもので、その結果は仮想通貨認知度調査報告書の中で公表された。
ビットコインの認知度は？
この報告書は、6,253人の回答者のうち何らかの形で仮想通貨を取引したことがあるのは、たった44人であることを強調する。言い換えれば、トルコ人のわずか0.7%しか仮想通貨を購入したり取引したりしたことがない。その上、回答者の97%が、仮想通貨の発行および管理にブロックチェーン技術が使われていることを知らない。回答者の約84%は仮想通貨やビットコイン（BTC）について聞いたことがなかった。
これらの数字から、調査の第2段階が実施されることとなった。44人のサンプル数では少なすぎて信頼できる調査を行えないと分かったアカデメトレとパリブは、別の抽出サンプルを使うことにした。今回は普段から仮想通貨を利用する300人のユーザーグループを別途用意した。
トルコユーザーの仮想通貨への期待感
新たな抽出サンプルを使い、調査はトルコの仮想通貨ユーザーの認識を深く掘り下げて調べた。それら300人の回答者グループのうち、34%が仮想通貨に対して信頼を示した。また、人々は仮想通貨に関する情報をデジタルチャンネル経由で探していることも分かった。最も使われているチャンネルの上位2つが、インターネット（33.3%）とソーシャルメディア（17.7%）だった。
仮想通貨は主に投資または取引手段として利用されており、送金方法として利用しているのは回答者3人のうち1人に満たなかった。どのように使われているかにかかわらず、仮想通貨はトルコのオーディエンスの間で72.7%の高い満足度を持つ。
ビットコインが支配的なシェア
トルコの仮想通貨ユーザーが最も選んでいるのはビットコインで、68%の支配的なシェアを持つ。イーサ（ETH）とビットコインキャッシュ（BCH）がそれに続くが、それぞれ14.7%および9.7%と、BTCにかなり遅れをとっている。この調査結果に関するコメントでパリブのヤシン・オーラルCEOは、トルコにおける仮想通貨の低い採用率を強調し、次のように付け加えた：
「トルコには巨大な数の潜在的なオーディエンスがいる。同国の若者や技術に精通する人たちは仮想通貨の利点を理解しており、ユーザーの数もそれに応じて増えていくだろう。現在の仮想通貨ユーザーの高い満足度が、そのことを強く示唆している」
翻訳・編集 コインテレグラフジャパン
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July 26, 2020
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トルコは仮想通貨業界のリーダーか？ 新たな調査で疑問符 - コインテレグラフ・ジャパン（ビットコイン、仮想通貨、ブロックチェーンのニュース）
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