土砂災害警戒区域を地図で確認する参加者ら＝龍ケ崎市で
土砂災害の発生が予想される際に取るべき防災行動を前もって時系列に整理した計画表「土砂災害マイ・タイムライン」の作成講座が二十九日、龍ケ崎市馴馬町の大昭ホール龍ケ崎であり、土砂災害警戒区域の住民や事業者ら約二十人が参加した。
市内では、利根川支流の小貝川東側にある急傾斜地三十カ所（約三百七十世帯）が警戒区域に指定され、二〇一三年十月の台風や一九年十月の集中豪雨で一部に崖崩れが発生している。市危機管理課は「住民一人一人が災害発生前に自分の身を自分で守れるように」と、県内の市町村で初めて講座を企画した。
参加者らはまず、車やペット、持病薬の有無▽高齢者や障害者ら避難行動要支援者の有無▽避難先は避難所か親戚・知人宅か−などをチェックし、災害発生に備えて必要となる自身の行動を把握。その上で、「大雨警報」「避難勧告」などが警戒レベル順に記された紙に、時間の流れに沿って「避難時に持っていくものを準備する」「避難方法を確認する（避難経路、同行者など）」「安全な場所へ移動を始める」などのシールを貼り付けていった。
町内の一部が警戒区域に含まれる羽黒町で自主防災組織のリーダーを務める酒井真澄さん（６９）は、「従来は水害の想定がメインで、土砂災害をあまり意識していなかった。コロナ禍で住民が集まるのが難しい状況だが、マイ・タイムラインの作り方を広めていきたい」と話した。（宮尾幹成）
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