Monday, July 6, 2020

<新型コロナ>加須市の避難所計画 受け入れ4分の1に 水害時「密」対策 - 東京新聞

 昨年の台風19号で住民避難が混乱した経験から、加須市は避難所を増やすなど水害時の対策を取ってきたが、受け入れ可能人数が新型コロナウイルスの影響で想定の四分の一に減少することが分かった。全国では大雨被害が相次いでおり、市は市民に対し、安全な地域に住む知人、親戚宅などへの避難も早めに検討するよう呼び掛けている。(寺本康弘)

 加須市は、北部を一級河川の利根川と渡良瀬川が流れる。両川に挟まれた北川辺地域や、利根川沿いの大利根地域などは、大規模な水害時に五メートル以上の浸水や木造家屋の倒壊などが想定されるため、市は、住民を比較的浸水が少ない市南部の加須、騎西地域にある避難所へ避難させる計画を立ててきた。

 しかし、昨年の台風19号の際、市が市内に初の避難指示を出すと、避難所が満員だったり、駐車スペースがなかったりして渋滞が発生、混乱した。

 この事態を受けて市は、避難所の受け入れ人数と駐車スペースを十分確保する対策を取ってきた。住民へのアンケート結果から、対象地域の三万人のうち二割にあたる六千人は親戚や知人宅に避難すると想定。残る二万四千人を受け入れるため、従来十二カ所だった避難所を四十五カ所に増やし、受け入れ可能人数を約二万七千人分、駐車台数は約九千八百台分を確保した。

 そこに起きた新型コロナ禍。避難所で人が密集しないために必要なスペースを一人当たり約八平方メートルと見積もると、受け入れ可能人数は約七千人と大幅に減少。一万七千人が避難所に入れない計算になった。

 市は、対応を検討中だが、避難所の駐車場は当初の想定通り利用できるため、一時的には駐車場に止めた自家用車内での避難も必要になるとみている。

 避難所の駐車場も利根川が決壊すれば浸水が想定されるが、水が押し寄せるまでに少なくとも三十分〜一時間程度かかる見通しで、その間に避難所上階へ誘導するという。避難所内は密集となるが、命を守ることが第一。消毒やマスクなどで感染対策を行った上で対応する。

 また、特に大きな浸水が懸念される北川辺地域は、群馬、栃木、茨城の三県に接していて、市内で移動するより、県外の避難所を頼った方が早い場合もある。コロナで緊急事態宣言が出され、県をまたぐ移動が制限された場合でも、県外に避難することは全く問題ないが、受け入れ側の理解は欠かせない。

 先月下旬にあった利根川中流の自治体首長が参加する広域避難協議会で、大橋良一市長は「市内で避難場所の確保に努力するが、最終的には県外の市町にお願いしなくてはならない。ご理解いただけるようお願いしたい」と訴えた。

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