東京都が出した今週末の外出自粛の要請を受け、予定していた結婚式を急きょ延期した夫婦がいます。
群馬県高崎市に住む園部達也さん(27)と妻の文恵さん(28)は去年4月に結婚し、半年以上の月日をかけて式や披露宴などの準備を進めてきました。
会場は大相撲が大好きな祖父母のために相撲の聖地、両国の国技館にほど近い東京のホテルを選び、晴れの日を楽しみにしていました。
しかし、東京都が今週末の外出自粛を求めたことで事態は一転。
SNSには同じ日に結婚式を挙げる人たちが延期するという投稿が相次いでいました。
招待客の安全を考えると延期すべきだと感じましたが、式を目前に控えての延期は多額の費用がかかります。
悩みながら式のプロデュース会社に相談したところ、都の要請は無視できないとして、年内の挙式を前提に負担無しで延期できることになり、決断したということです。
今、自宅には式場で使う予定だったプロフィールブックやカメラなどがそのまま残され、27日は、招待客に宛てて謝罪の気持ちや延期になった経緯を説明するはがき作りに追われていました。
夫の達也さんは「頑張って準備してきた分、東京都の会見を聞いたときは本当に残念でしたが、来てくださる方の安全が第一なので、両親とも相談したうえで苦渋の選択をしました。ことしの10月上旬に改めて式を予定していますが、ウイルスが収束しなかった場合どうなるかと不安です」と話していました。
妻の文恵さんは「感染が広がり始めたころから式が挙げられるか不安でした。『コロナがあっても行くよ』と言ってくれる友人がたくさんいたので、早くに延期を決めていれば不安な思いをさせずに済んだかと思うと申し訳ない気持ちです。改めて挙げる結婚式では、感謝の気持ちを伝えるとともにこの1件があったからすてきな結婚式が挙げられたと思えるようにしたいです」と話していました。
園部さん夫婦が利用した結婚式のプロデュース会社では新型コロナウイルスの感染拡大の影響で今月に入ってから80組以上の結婚式が延期となっています。
通常、式を延期する場合は会場や式までの日数に応じて変更手数料を支払ってもらう契約ですが、今回は利用者に手数料の支払いを求めないことにしました。
式場のキャンセル料や準備した食材、それに人件費などにかかる費用は特別な事情を考慮して会社側が立て替えることにしています。
結婚式のプロデュース会社でプロデュースを担当する安藤彩部長は「どのお客様も決して日程変更をしたいと思っている訳ではありません。式のために友人が準備してくれたものが使えなくなったケースなどを目の当たりにして私たちが何かできることはないかと考えました。大切な結婚式をもう一度開催したいすごい楽しみだなと思って笑顔になれるようにサポートしたいです」と話していました。
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March 29, 2020 at 02:31PM
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外出自粛で挙式延期した夫婦も|NHK 首都圏のニュース - NHK NEWS WEB
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