２０２１年度から１０年間の県づくりの指針となる新たな「県総合計画」について、県が当初予定していた１２月の策定時期を来年９月に延期することが６日、分かった。新型コロナウイルス感染症に伴う社会状況の変化を見据えた計画とするため、現状分析などを踏まえて時間をかけて議論を尽くすことが必要と判断した。
現計画は１３年度に始まり、本年度で終了する。１２月策定の場合、８月に一定の成案を得て県民の意見を集約することが必要だ。だが新型コロナの収束時期は見通せず、将来的な影響も不透明な中、新型コロナ対応を含めた計画の策定は物理的に困難な状況だった。
県総合計画審議会は昨年７月、新計画の策定に着手した。今年２月の会合では「しごと」「ひと」「暮らし」の三つを柱に、新産業の創出などに取り組むとした骨子案が大筋で了承されたが、その後、審議会は県が感染症対策に集中する中で開催できていなかった。
県は今後、感染状況などを踏まえて審議会の開催時期を調整し、新型コロナ対応を踏まえた観光誘客や農業振興、経済対策の在り方などを議論する方針だ。県は新計画の策定で県民参加型のワークショップを初めて開くなど県民目線を重視しており、新型コロナ収束後に目指すべき県の姿を発信できるかが焦点となる。
県総合計画は県の全ての施策の基本となる最上位の計画で、県各部局は総合計画に付随するさまざな計画を策定している。総合計画の策定時期が遅れることは異例であり、各部局は今後、連動して策定時期を遅らせるか、暫定的な計画を作るかなどを判断することになる。
また県は総合計画の趣旨に基づき当初予算を編成してきた。空白期間が生じる２１年度の当初予算について県は、人口減少対策や避難地域の復興加速化など現計画の重点プロジェクトを参考に、これまでの審議会での議論も踏まえながら編成するとしている。
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June 07, 2020 at 06:11AM
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福島県総合計画策定...21年９月に「延期」 新型コロナ対応考慮 - 福島民友
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