原子力規制委員会は28日の定例会合で、東京電力福島第2原発(楢葉町、富岡町)全4基の廃炉工程をまとめた「廃止措置計画」を認可した。東電が2020年5月、規制委に申請していた。
東電は、地元の了解を得た上で作業に着手し、完了まで44年かかるとしている。施設解体などの費用は約2820億円と見込む。東電は今後、県と楢葉、富岡両町の事前了解を得た上で廃炉に本格的に着手。6月から、1~4号機の廃炉に向けた定期検査を始め、外観検査や機能・性能検査などを通して健全性を確認する。定期検査は半年から1年程度かかる見通し。
廃炉工程は4段階に分かれ、東電は今回、最初の10年で原子炉建屋などの汚染調査や除染を行う第1段階の内容を申請。第2段階(12年)で発電機タービンなど周辺設備、第3段階(11年)で原子炉本体など、第4段階(11年)で原子炉建屋などを、それぞれ撤去するという手順。東電は改めて具体的な計画を申請する。
4基の原子炉建屋のプールに保管中の使用済み核燃料計9532体は、第3段階開始までに取り出し、廃炉完了までに再処理事業者に譲渡する。取り出した燃料を金属容器に入れて一時保管する「乾式貯蔵施設」も新設する。未使用の燃料計544体は燃料加工業者に渡す。
4基は福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)で、いずれも出力110万キロワット。1982~87年に順次営業運転を始めた。第1原発事故後、復興の妨げになるとして県などが廃炉を求め、東電は2019年7月、廃炉を正式決定した。
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