アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」が成功した理由。 それは、「クラウドファンディングの仕組みをアップデートさせて、新しい商品開発の方法を提示できているから」だと、運営に携わる坊垣佳奈(ぼうがきかな)さんは言います。 事業者やプロジェクト自体に資金力や宣伝力がなくても、これまでにない数々のヒット商品を生み出せた裏には、一体どのような秘策があったのでしょうか? 坊垣さんの著書『Makuake式「売れる」の新法則』より、「ファンを巻き込む方法」「これからの時代の“売れるもの”の条件」「うまくいくブランディングの法則」について抜粋してご紹介します。
「大量生産、大量消費」によるビジネスの崩壊
従来型の「大量生産、大量消費」によるビジネスは、生産過程や過剰在庫なども含め、 どこかに「負の要素」を抱えていることが多いものです。 近年では世界各国で掲げられた「SDGs」や、環境保全や地球への環境負荷に配慮した「エシカル」といったキーワードを耳にすることも多いと思いますが、インターネットによるオープンな情報環境は「負の要素」を明るみに出し、これらの課題に向き合ったものづくりは、消費者に訴えかける力を持ちます。 SDGs Sustainable Development Goalsを略した言葉で、訳すと「持続可能な開発目標」となります。 2015年9月、世界193カ国の首脳が参加した国連サミットにて、全会一致で「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択されました。 「2030アジェンダ」には、世界中で2030年までに達成したい「17のゴール」が指針として挙げられています。 貧困や飢餓の撲滅、水・衛生の利用可能性、気候変動への対処といった諸問題に加えて、経済成長やジェンダー平等まで、人類と地球を取り巻く課題が網羅されています。 エシカル 「倫理的な」という意味で、人間が本来持つ良心から起きる社会的な規範姿勢。 人や地球、社会、地域に配慮した考え方や行動のこと。 出典 Makuake式「売れる」の新法則 正しく、好ましいものを消費者が選ぶべき空気が広がれば、作り手側もそれに応じたものを作らないといけません。 各社は生き残るためにも「負」を生み出さないものづくりを進めてきています。 ここには地球環境以外にも、人間の深い心理も関わります。 アメリカの心理学者であるマズローが、人間の欲求を5段階のピラミッドで構造化した「自己実現理論」を目にしたことがある方は多いことでしょう。 現代社会では、ピラミッドの下位にある衣食住といった生理的欲求や安全の欲求については、かなりの人が一定の水準で実現することができるようになってきました。 そうなると、 人々は社会的欲求や承認欲求といった次なるステップへと進んでいきます。 「社会で自分はどんな役割を担うべきか?」という社会貢献にも意識が届き始めます。 国家としても、経済の発展につれて、文化度が上がっていく過程に入ります。 日本のことだけを考えても、今後はさらに上位のステップへ押し上がっていくでしょうし、世の中としてもその流れは止められません。 心理や行動が変わってくると、今後は「売れるもの」の条件も変わります。 たとえば、作られるまでの背景がちゃんと語られ、消費者がしっかり納得して選べることは、大事な観点です。
からの記事と詳細 ( 人気ファストファッションブランドはなぜ消えた? 「大量生産、大量消費」が崩壊したワケ(新R25) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3euA1gy
0 Comments:
Post a Comment