去る5月28日、オンラインで行われた、日産の2019年度決算・事業構造改革計画発表記者会見。会見の最後、参加者に衝撃が走った。今後18か月以内に投入されるという12車種が、シルエットのみではあるが、動画で公開されたのだ。
内田社長兼CEOは、今回の事業構造計画「NISSAN NEXT」の会見で、2023年度までに車種数を20%削減(69から55車種以下)したうえで、商品ライフサイクルを4年以下に若返らせることを発表。
さらには、「2023年度末までに、新たに電気自動車2車種とe-POWER搭載車両4車種を追加し、ラインアップを拡充する」とも発表した。業績悪化に苦しむ日産だが、ついに逆襲が始まる模様だ。
その鍵を握る「次の日産」全12車種とは? 動画を分析すると、ほぼ全車種の正体を掴むことができた。
文:吉川賢一
写真:NISSAN、編集部、RENAULT
【画像ギャラリー】「サイドビュー」にヒントあり! 初公開された全12車種のシルエット
「A」はアリア、「K」は新型キックス
ムービー前半に登場した、サイドビュー12車種を整理した。
【1】A=アリア(2020年7月ニューモデル)

アリアは、全長4600×全幅1920×全高1630mmと、車幅はR35 GT-R(1895mm)よりも広く、全長はエクストレイル(4690mm)よりも短い、クロスオーバーSUVだ。
前後に1基ずつ、高出力電動モーターを搭載するツインモーター四輪制御システム「e-4ORCE」を搭載する。GT-Rやエクストレイルなどの4WD制御に長けた日産ならではの技術であり、正確なハンドリングと安定性で、今まで以上の安心感とワクワク感が期待できる。
【2】A=アルマーダ(現行モデル:2016年~)

中東地域で販売している「パトロール」の北米市場向けフルサイズSUVが「アルマーダ」だ。
全長5305×全幅2030×全高1925mm、5.6L・V8エンジンを搭載し、後輪もしくは4WDとなる。走破力と頑丈さがウリであり、フェイスを変更するだけでも人気モデルとなる可能性が高い。
【3】F=フロンティア(現行モデル:北米2015年~)

主に米国市場で販売されているピックアップトラックだ。日本ではなかなか見かけないピックアップトラックだが、北米市場では、最も売れるジャンルである。
2.5L・V6エンジン、もしくは4.0L・V6エンジンを搭載し、駆動方式をセレクトできる4WDだ。5ATもしくは5MT、6MTとなる。フレーム式車台による頑丈さが魅力だが、すでにモデルが古く、最も更新が期待されているモデルだ。
【4】K=キックス(現行モデル:南米2016年~、北米デビューは2018年)

キックスはもともと、海外では2016年から売られているコンパクトSUVだが、e-POWER車は2020年5月にタイ市場にて追加されたばかりの新型だ。全長4295×全幅1760×全高1585mm。
初代ジュークに比べて160mm長く、全幅は同程度、全高は20mmほど高い。この新型キックスがいよいよ日本市場に登場する。発売日は2020年6月24日だ。
シルエットには新型ノートのヒントも
【5】M=?(2020年8月インドにて発売予定)
サイドビューは映ったのだが、このサイドビューに対応する「M」から始まるクルマは、現状日産のラインナップには見当たらない。これについては、後述しているので、そちらをご参照いただきたい。
【6】N=ナバラ(現行モデル:2014年~)

ナバラはタイやメキシコ、中国といった海外で作られ、販売されている、全長5mを超える大きなピックアップトラックだ。
ボディタイプはシングルキャブ、キングキャブ、ダブルキャブの三種類。2.5Lのディーゼルエンジンとガソリンエンジンがあり、積載能力も抜群に高い。
【7】N=ノート(現行モデル:2012年~)

すでに8年目に突入しているノートは、国内市場における日産の屋台骨のひとつだ。2016年11月に追加となった「e-POWER」によって人気車種へと成長した。新型登場間近といわれており、窮地にいる日産を救う一台になるだろう。
【8】P=パスファインダー(現行モデル:2012年~)

現行型パスファインダーは、ムラーノと同じDプラットフォームを採用する、全長5mの7人乗りクロスオーバーSUVだ。主に北米で販売されている。
前型はクロカンタイプのSUVであったが、現行型パスファインダーはFFベースとなった。2016年のマイナーチェンジでフェイスリフトを行い、Vモーショングリルとヘッドライトが精悍な印象となった。
動画には新型エクストレイル&フェアレディZの姿も
【9】Q=キャシュカイ(2014年~)/ローグスポーツ

欧州を主戦場とするキャシュカイは、エクストレイルのホイールベースを短くした兄弟車であり、現行型は2代目となるクロスオーバーSUVだ。
エクストレイルやローグのデザインと共通した部分は多いが、ホイールベースや全長が短く、より活発な印象を受ける。北米では、ローグの弟分としてローグスポーツという名称で販売されている。
【10】R=ローグ(現行モデル:2013年~)/新型エクストレイル

北米ではローグとして販売されているクロスオーバーSUVで、ご存じのとおり、日本名はエクストレイルだ。すでにデビューから8年目にあたる。
日本市場で日産を支える重要な一台ではあるが、昨年のRAV4登場を受け、一気に販売台数が落ちてしまっている。モデルチェンジが心待ちにされている一台だ。
【11】T=テラ(現行モデル:2018年~)

ピックアップトラックのナバラの車台をベースに開発された頑丈なラダーフレームのSUV。中国やフィリピン、主に東南アジア地域に向けて販売しており、内装が豪華で立派なSUVだ。
上位グレードにはアラウンドビューモニターも備える。デビューからまだ3年目と比較的新しいことから、おそらく販売市場を広げると予測する。
【12】Z=フェアレディZ(2008年~)

現行型となるZ34型の登場からすでに13年が経つ。「3万ドルで手に入るスポーツカー」としても有名で、アメリカではベースグレードが、未だに約3万ドル(30,090ドル=日本円329万円)で購入できる。まさかこのモデルの更新があるとは、予想していなかった。
正体不明の「M」はインド向けの小型SUV「マグナイト」!?

動画の後半で、12車種のモデル名とシルエットが表示された箇所がある。早回しだったのでわかりづらかったが、実は、一部一致していない箇所があった。
キックスの「K」に続いたのが「N」で、NAVARA(ナバラ)とNOTE(ノート)の2台が表示され、「M」にあたるクルマは飛ばされて、代わりにエクストレイルが表示されていた。
「M」は日産がインド市場向けに2020年8月に投入する予定の新型コンパクトSUV「MAGNITE(マグナイト)」のことではないか、と筆者は推測している。
日産としては「隠し玉」としたかったため、Mを飛ばしたのではないだろうか。そして筆者は、このマグナイトは、日本市場にも投入されるのではないか、と推測している。
マグナイトのデザインは、まだ明らかになっていない。実は、2019年にデビューしたルノーのインド市場向けコンパクトSUV「Triber」と兄弟車であり、ボディサイズはキックスよりもさらに小さく、全長4000mm以下と、コンパクトだ。
インド現地価格で5.25ラーク=52.5万ルピー=約75万円と、破格に安い。このモデルをベースに国内向けに仕上げた低価格コンパクトSUVで、ライズ・ロッキーの牙城に迫るのではないか、というのが筆者の仮説だ。
◆ ◆ ◆
日産は過去に何度も窮地に陥っている。しかし、その都度、しぶとく生き延びてきた。内田社長の言葉「必ず日産を成長軌道に戻す」を信じたいと思う。
まずは日本市場向けに6月デビューするキックスe-POWER、7月のアリア、そしてその後に続くであろう、新型エクストレイルや新型ノート、こうしたモデル達の出来に期待したい。日産の快進撃を楽しみにしている。
【画像ギャラリー】「サイドビュー」にヒントあり! 初公開された全12車種のシルエット
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June 09, 2020 at 05:00AM
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