新型コロナウイルスによる感染症(COVID-19)の拡大を防ぐため、暇な時間帯も自宅で過ごしている人が多いはずだ。その結果、気づいたらゲームばかりしていた、ということもあるだろう。ゲームの種類によっては友達とワイワイ盛り上がりながらプレイしたいのだが、密閉、密集、密接の「3密」を避けるには我慢するしかない。
そんなときは、ソニー傘下のSony Interactive Entertainment(SIE)が考案した、プレイヤーの感情に反応して動くロボットの技術があるとよい。SIEがこのロボット用技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月16日に「OBJECT CONTROL SYSTEM AND OBJECT CONTROL METHOD」(公開特許番号「US 2020/0114520 A1」)として公開された。出願日は2018年4月25日。
この特許は、ユーザーの感情を何らかの方法で認識し、それに応じてさまざまな動作をするロボットの技術を説明したもの。たとえば、ゲームをプレイ中のユーザーが喜んだり、悲しんだり、驚いたりしたら、それに合わせて一緒に反応してくれるコンパニオンロボットが実現できる。
ロボットの反応は機械的な動作に限定されず、音声でもこの特許は適用可能だ。何らかの文章を発声する場合は、文中の代名詞をほかの言葉、たとえばユーザーの名前に置き換える応用も考えられる。
実施例では、目のあるモコモコした体から手足の伸びたロボットが描かれているものの、ロボットの形状に制限はない。さらに、実体のあるロボットだけでなく、仮想空間のオブジェクトも同特許の範囲に含まれる。
ユーザーの感情を取得する手段については、各種センサーからのデータを利用するとあるが、具体的には説明されていない。ユーザーの話した内容から感情を取得するアイデアへの言及もある。
なお、特許とは、技術的アイデアの権利保護を目的とした公的文書である。登録されて成立しても、実際の製品やサービスで利用されるとは限らない。さらに、アイデアの存在を公知の事実にする目的で出願され、登録に至らず公開止まりになるものも少なくない。
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