Monday, April 27, 2020

主要生保の運用計画、コロナ禍でクレジット物に収益確保目指す - ブルームバーグ

主要な生命保険会社は2020年度の運用計画で、国内外の社債など国債より高い利回りが得られるクレジット物への投資を重視している。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた景気の悪化と金融市場をめぐる不透明感で、世界的に金利低下が強まっていることが背景だ。

  かんぽ生命保険は、米国の社債について、国債に対する金利上乗せ分(スプレッド)の拡大とともに、投資妙味が増していると指摘。日本生命保険は為替ヘッジ付きのソブリン債を売却して同社債などを買い入れるほか、残高を1兆円積み増す円建て債券も海外の社債を中心とする。

米国社債の国債に対する上乗せ金利は拡大

  運用資産が330兆円規模に上るステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ(SSGA)の日本法人でマネージング・ディレクターを務める横谷宏史氏は「生保は米国債などの金利低下にかなり悩んでおり、代替投資先が大きなテーマになっている」と指摘。「特にクレジット市場が落ち着きを取り戻しつつあり、為替ヘッジコストは低下していく見通しなので、ヘッジ付きで投資適格級の米社債は有望な投資先だろう」と話した。

  住友生命保険は投資適格級の海外事業債を中心に残高を増やす。大半はA格以上が占めるが、収益向上を狙ってBBB格も対象とするほか、バンクローンにも非投資適格級の上場大企業向けの協調融資などにファンド経由で投資する。

  世界的な景気の悪化と金融緩和策を受けて主要国の国債利回りが大幅に低下する半面、社債などの利回りは業績への懸念から下げ幅が限定的なため、スプレッドは拡大している。主要生保は、世界経済や金融市場は財政・金融政策に支えられて底割れを回避できるため、割安化した銘柄を買い入れる好機だとみている。値動きが激しい株式よりは安全性が高い債券の中で有望な投資先を探す動きが強まっている。

  明治安田生命保険の中野康一運用企画部長は24日の電話インタビューで、ヘッジ外債は米国債の投資妙味が薄い中、ドル建ての住宅ローン担保証券(RMBS)や欧州などを含めた社債が主な対象だと説明。社債は新型コロナ下の格下げリスクを踏まえてシングルA格など昨年度よりは高格付けを中心として割安化した銘柄を狙うと述べた。

  ブルームバーグのデータによると、米10年物国債利回りは為替ヘッジコストを差し引くと小幅なマイナスとなており、プラスの金利を求める主要生保にとって、分散投資は課題だ。第一生命保険は昨年末時点で保有する外貨建て債券の43%を社債やモーゲージ債が占め、ほぼ全てがBBB格以上の投資適格級となっている。

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