中国の自動運転技術開発は、従来の自動車メーカーではなくIT大手やテック企業により主導される傾向にある。その中では、百度(バイドゥ)が提唱してきたオープンソース型の開発コンソーシアム「アポロ計画」が最も注目されている。わずか3年間で「レベル4(一定条件下で全ての操作を自動で行い、ドライバーは関与しない)」の自動走行が可能になる技術体系を確立してきており、ロボットタクシーという形で早期に社会実装を実現しながら更なる前進を図ろうとしている。(野村総合研究所・張翼)
3年間で「レベル4」
インターネット検索を主力事業とする百度は「中国のグーグル」とも呼ばれ、アリババ、騰訊(テンセント)とともに、中国3大IT企業「BAT」の一角を占めてきた。とりわけ、人工知能(AI)やビッグデータ解析で豊富なノウハウを持ち、国家戦略「次世代AI発展計画」においても業界全体を牽引(けんいん)していく「リーディング企業」の一つに任命されている。
2017年に、百度は「AI×自動運転」領域に本格参入し、「アポロ計画」と名付けられた業界横断型の技術開発コンソーシアムを設立。自社開発のみならず、パートナーからの外部調達を通じて急速に必要な要素技術をそろえるようになってきた。同計画の対象範囲には、百度が得意領域としてきたクラウドサービスのプラットフォーム(高精度マップ、ビッグデータ基盤など)と車載ソフトウエア階層(ディープラーニングを活用した認知、判断、制御のアルゴリズム)のみならず、統合制御用のチップおよび各種センサー向けの技術開発プラットフォーム、車両を評価・認定するためのプラットフォームも内包されている。
自動運転技術の開発競争においては、「ビッグデータの量」でその競争力が決まる側面がある。なぜならば、AIが事前にどれだけ多くのパターンや利用シーンを想定し、学習したかによって認識や判断の対応や精度が異なってくるからである。19年末現在で百度は、レベル4自動運転車両の公道テスト用ナンバープレート150枚を持ち、3万6000人の開発者を擁し、23都市で公道テストを行っている。外資系自動車メーカーや部品メーカーも百度の強みを評価し、アポロ計画に積極的に参加。設立当初からダイムラー、ボッシュ、エヌビディアなど欧米系グローバルプレーヤーも多数参画し、トヨタ自動車やホンダ、パナソニックなど日本勢も参加を表明している。
百度はアポロ計画の開発進捗(しんちょく)に合わせて、17年からのわずか3年間でプラットフォームをバージョン5.5までアップグレードしている。機能的には、初年度に単一車線での自動運転、2年目に駐車場などでの限定的な自動運転、そして昨年末に発表したバージョン5.5では、市街地における「点から点へ」の自動運転を相次ぎリリースしてきた。自律走行型のみならず、インフラ協調型の関連技術も新たに追加され、プラットフォームの対応領域も進化しつつある。
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February 24, 2020 at 03:00AM
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【中国を読む】日進月歩、中国・自動運転 バイドゥ提唱の「アポロ計画」に注目 - SankeiBiz
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