新型コロナウイルスの感染拡大を防ごうと、大学の卒業式を中止する動きが出ています。
【旭川医大】
旭川市では、２８日までに飲食店の経営者や保育士など４人が新型コロナウイルスに感染しているのが確認され、すべての公立の小中学校あわせて８２校が休校となっています。
こうしたなか旭川医科大学は、感染の拡大を防ぐため、３月２５日に大学の体育館で予定していた卒業式を中止することを決めました。
大学によりますと、ことし卒業する予定の学生は医学科と看護学科、それに大学院のおよそ２００人で、卒業式当日に学生に手渡す予定だった学位記などの証書はすべて本人あてに郵送するということです。
一方、３月１２日の医学科と看護学科の後期日程の一般入試については、今のところ、予定どおり行うとしています。
旭川医科大学の吉田晃敏学長は「卒業生や保護者には本当に申し訳なく思います。感染を拡大させないため、今が大事な時期にあり、ご理解をいただきたい」と話していました。
このほか旭川医科大学では、道内すべての小中学校が休校となっていることを受け、小学生以下の子どもがいる医師や職員が、必要に応じて在宅勤務できる特例措置を２７日から始めています。
【北見工大】
新型コロナウイルスの感染が広がる中、北見市にある北見工業大学は２８日、来月１９日に開かれる卒業式を中止することを決めました。
北見工業大学では、３月１９日の卒業式では北見市内に１０００人規模の会場を確保し、卒業生や教職員のほか、学生の保護者も参加して実施する予定でした。
しかし、新型コロナウイルスの感染が広がる中、大学では学生への感染拡大を防止するため２８日、中止することを決めました。
また、３月１２日の後期日程の入学試験では、新型コロナウイルスに感染し治癒していない受験者は、試験を免除し、大学入試センター試験の成績や調査書の内容を総合的に判断し、合否を判断することにしています。
【中止相次ぐ】
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして、道内の国公立や私立の大学でも卒業式を中止や延期にする動きが相次いでいます。
２８日の時点で卒業式の中止を発表しているのは、▼国公立大学が北海道教育大学、旭川医科大学、帯広畜産大学、北見工業大学、▼私立大学が札幌大学・札幌大学女子短期大学、札幌保健医療大学、天使大学、藤女子大学、北翔大学、北星学園大学、北海学園大学、北海商科大学となっています。
卒業式の開催について検討中の大学もあり、各大学のホームページを確認してほしいとしています。
【ネットで卒業式】
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、札幌市立大学は来月の卒業式で学生を会場に集めるのをやめ、学長のメッセージなどをインターネット上で配信することを検討しています。
道内では、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大学の卒業式の中止が相次いでいます。
このうち札幌市立大学は、来月、南区のキャンパスで予定していた卒業式について、学生を会場に集めずに、学長のメッセージなどをインターネット上で配信する方式で行うことを検討しているということです。
大学の担当者は、「新型コロナウイルスの感染をこれ以上広げないため、学生を集めないという苦渋の決断をした」と話しています。
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February 28, 2020 at 05:15PM
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