22日
10時58分
2分20秒
厚労省職員ら“検査受けず”職場復帰
新型コロナウイルスの集団感染が起きているクルーズ船内で業務していた厚生労働省などの職員の多くが、ウイルスの検査を受けずに職場に復帰していたことが分かりました。厚労省内で検査が一度は検討されたものの、陽性者が多く出た場合の業務への影響などを考慮し、見送られたということです。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」では、船内で作業を行っていた厚労省の幹部など国の職員4人の感染が明らかになっています。
中国・武漢からのチャーター便に関わった内閣官房の職員らは、他省庁の応援も含めてウイルスの検査を受けていますが、関係者によりますと、船に入った90人を超える厚労省の職員のうち熱などの症状が無い職員はウイルスの検査を受けずに元の職場に復帰しているということです。船内で対応にあたる橋本厚労副大臣や自見厚労政務官も、検査を受けていません。
また、クルーズ船に入った厚労省以外の国の職員や災害派遣医療チーム「DMAT」の医師らも、症状が無い人は検査を受けていないことも分かりました。
関係者によりますと、厚労省の内部では船内に入った職員らに検査を行うことが一度は検討されましたが、陽性者が多く出た場合の業務への影響を懸念する声などがあがり、見送られたということです。
「どういう仕事をしていたのか、それに応じて対策が変わってくるので、具体的にどういうことが現場でなされていたのか、確認しているということです」(加藤勝信厚労相)
加藤厚生労働大臣は22日朝、それぞれの職員の船内での業務内容を確認し対応していくと述べましたが、職員に検査を行うかについては言及しませんでした。
一方、クルーズ船では21日までに検査で陰性が確認された乗客の下船が終了しましたが、22日は陽性の人と同じ部屋だった濃厚接触者およそ100人の下船が行われています。
この人たちについては検査で陰性と確認されていますが、陽性の人が部屋を出てから14日間の経過観察を行う必要があり、このあと埼玉県和光市の「税務大学校」に滞在することになります。
クルーズ船からは19日からの3日間で合わせて970人が下船していて、今後は自国のチャーター機での帰国を待つ外国人や、船の乗員などおよそ1200人が船に残ります。
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February 22, 2020 at 10:32AM
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