Saturday, February 22, 2020

「秘境」小歩危峡にバンジージャンプ レジャー施設計画に揺れる徳島・三好市 - 毎日新聞 - 毎日新聞

バンジージャンプの施設建設が計画されている小歩危峡の一角=三好市提供

 「秘境」で知られる徳島県三好市の景勝地・小歩危峡に、地元の観光会社がバンジージャンプといった複合型レジャー施設の建設を計画している。施設建設には、市が県へ吉野川の河川占有許可を申請する必要があるが、一部住民は「景観が損なわれる」と反対。観光会社は「衰退していく地域の存続には、誘客できる観光施設が必要だ」と主張しており、市は難しい判断を迫られている。【松山文音】

 計画するのは「大歩危観光」(同市山城町)で、国の天然記念物や名勝の「大歩危小歩危」の隣接地に、鉄骨製タワー(高さ約19メートル)を整備する内容。タワーから落差約44メートルの川面に向かって飛び降りるバンジージャンプ▽タワーから対岸にワイヤ2本を張り、吉野川を眼下に巨大ブランコに乗る「キャニオンスイング」▽滑車でワイヤを滑り、対岸へ渡る「ジップライン」――などを整備する。

 大歩危観光は2017年に市へ建設案を提出。市は観光振興としては評価したが、景観への影響を評価してもらうため、学識経験者や市民の代表ら17委員からなる市景観審議会に諮問した。ところが、審議会は19年10月、「施設は景観に多大な負の影響を及ぼす」とする一方で「観光振興に寄与することは否定しないため、建設するか否かについては市の判断に委ねる」と建設の余地を残した内容をまとめ、黒川征一市長に答申した。

 これに対し、計画に反対する一部住民が「四国の秘境の自然・景観を守る会」を結成し、19年11月に「秘境らしい景観・風土を守ることを大前提にすべきだ」などとする意見書を市へ提出した。元木靖治会長は「自然豊かな美しい景観にタワーはそぐわない。絶対に反対だ」と主張する。

 大歩危観光は計画実現時、年間約3万5000人以上と三好市にとっては少なくない集客を見込む。西村太副社長は「小歩危エリアは過疎化が非常に進んでいる。話題性のある観光資源を作ることによって、地域活性化はもちろん、経済波及効果も期待できる。小歩危峡の美しさを体感してもらえる施設にしたい」と理解を求める。

 西村副社長は予定地の山城町重実(しげざね)地区で説明を続けてきた。1980年度には250人の住民がいた重実地区も今や47世帯87人(1月末)に減り、高齢化率も60・2%に上る。「地域活性化」をうたう同社の計画に、期待感を示す住民もいるという。

 住民の間でも賛否が分かれる状態に、市の担当者は「今すぐに河川占有の申請に向けた手続きを進めることは考えていない。住民の意見も聞きながら、慎重に対応していきたい」としている。

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