Thursday, February 27, 2020

敦賀でのSL走行計画、県が見直し 用地取得に課題 - 中日新聞

 県は二十七日、敦賀市の金ケ崎周辺で蒸気機関車(SL)を走行させる計画を見直すと明らかにした。走行用地取得などで課題が浮上しているため。二〇二三年春の北陸新幹線敦賀開業までに、金ケ崎の観光拠点化の整備実現は厳しい状況となってきた。

 県議会で北川博規議員(民主・みらい)の一般質問に、杉本達治知事らが答弁した。

 計画ではJR貨物線(通称敦賀港線)の廃線跡地を活用し、三百三十メートル区間でSLを走らせ、方向転換するための転車台も確保し、運行時に移設する方針だった。県と敦賀市が立案し、市が一八年に策定した「金ケ崎周辺施設整備基本計画」の柱となっていた。

 県交通まちづくり課によると、用地取得に向けたJR貨物との交渉が条件面で難航している。市や県の維持管理費も含め「費用対効果」の問題も浮上。現計画にこだわらず再検討していくという。

 代替案について杉本知事は「歴史的なストーリー、鉄道、景観を生かすよう敦賀市と相談していきたい。大きな目玉のスポットにしたい」としながらも、新幹線開業に間に合わせるのは「難しいかもしれない」と述べた。

 (尾嶋隆宏)

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