Tuesday, June 22, 2021

遊水地計画区域に150戸 県南3町村、阿武隈川・緊急治水対策 - 福島民友

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 本県に甚大な被害をもたらした東日本台風(台風19号)を受けた阿武隈川の緊急治水対策プロジェクトで、国が鏡石、矢吹両町と玉川村に計画している遊水地の整備区域が判明した。対象区域の大半は田畑だが、福島河川国道事務所によると、3町村の計約150戸が含まれる。国は用地買収する方向で検討しており、2023年度の着工に向け10月にも対象区域の地質調査を始める方針だ。

 遊水地は洪水時に河川から水を流入させ、一時貯留することで下流の水位を下げる効果があり、鏡石町に第1、玉川村に第2、矢吹町に第3遊水地を整備する。3町村とも複数の地区が対象となる見込み。過去に発生した水害などを踏まえ整備区域が設定され、三つの遊水地とも阿武隈川が蛇行した箇所に造られる。

 洪水時は阿武隈川に面した部分から周囲を堤防で囲った遊水地に水を引き込み、阿武隈川の水位が低下した後に排水する。整備区域の面積は3カ所で計300~400ヘクタールとなる見通しで、遊水地内を掘削する。

 国は3町村で東京ドーム7.25杯分の約900万立方メートルの遊水地の整備を検討していたが、一昨年の東日本台風で阿武隈川から約1千万立方メートルがあふれたことを踏まえ、900万立方メートルを大幅に超える規模とする。28年度までの完成を目指している。

 東日本台風では3町村の下流域にある郡山市や本宮市などで大規模な浸水被害が発生した。国は用地買収に向け、各戸の居住実態を調べるほか、各町村と連携して対象となる住民の移転や営農継続の意向などを調査する。今月までに3町村で住民説明会を開き、住民に整備計画を示し、理解を求めた。今後も説明の場を設けていくとしている。

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