24日の米株式相場は上昇、S&P500種株価指数が過去最高値を更新した。バイデン大統領はこの日、インフラ投資計画で超党派の上院議員グループと合意したと 発表。米景気回復がさらに進むとの楽観が広がった。ドルは下落。
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インフラ計画合意のニュースを受け、S&P500種では経済活動回復の恩恵を最も受けやすい銘柄が特に買われた。重機メーカーの キャタピラーや鉄鋼大手 USスチールなどが高い。業種別では、米連邦準備制度理事会(FRB)によるストレステスト(健全性審査)の結果公表を控えた金融株の上昇も目立った。 テスラ株は3日続伸、この間の上げ幅は10%近くとなった。
日中は米金融当局者の発言も相次いだ。アトランタ連銀のボスティック総裁とフィラデルフィア連銀のハーカー総裁はともに インフラ投資の強化を呼び掛けた。両総裁とも、インフラ投資は極めて重要であり、米国の生産性と成長を押し上げ得るとの認識を示した。
LPLファイナンシャルの株式ストラテジスト、ジェフ・ブックバインダー氏は「インフラ支出は、すでに非常に力強い経済成長の見通しをさらに強化する」と指摘。そうした投資は「企業利益の予想を押し上げ、この強気相場を2021年以降も持続させるはずだ」と述べた。
この日発表された米経済指標では、 新規失業保険申請件数が前週に比べて若干減少したものの、市場予想よりは多かった。5月の 米耐久財受注は1月以来の大幅な伸びとなった。
S&P500種は前日比0.6%高の4266.49。ダウ平均は322.58ドル(1%)高の34196.82ドル。ナスダック総合指数は0.7%上昇。
米国債市場は総じて静かな取引となる中、10年債利回りは狭い範囲での上げ下げを繰り返す方向感のない展開。ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りはほぼ変わらずの1.49%。
外国為替市場ではドル指数が過去4営業日で3回目の下落。堅調な米経済指標を受けてリスク資産への需要が高まったことが背景にある。英ポンドも下げ、主要10通貨で最も悪いパフォーマンスとなった。イングランド銀行(英中銀)は「拙速な引き締め」について警鐘を鳴らし、金融緩和継続の必要性を 強調した。
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.2%低下。ドルは対円では0.1%安の1ドル=110円88銭。一時は2020年3月以来の高値となる111円12銭まで上昇する場面もあった。ユーロは対ドルでほぼ横ばいの1ユーロ=1.1931ドル。ポンドは対ドルで1ポンド=1.3920ドル。一時は0.5%安まで下げた。
ニューヨーク原油先物相場は小幅続伸。石油輸出国機構(OPEC)と非OPEC主要産油国で構成する「OPECプラス」の会合を来週に控え、日中はもみ合いが続いた。ブルームバーグの調査によると、会合では減産をさらに緩和すると見込まれている。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は22セント(0.3%)高の1バレル=73.30ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は37セント高の75.56ドル。
ニューヨーク金スポット相場は上げを消した。米経済指標で先週の新規失業保険申請件数が若干減少したほか、5月の耐久財受注は1月以来の大幅な伸びとなり、景気回復が進んでいることが示唆されたことから、安全逃避先とされる金の投資妙味が低下した。
スポット相場はニューヨーク時間午後1時42分までに、前日比0.2%安の1オンス=1775.27ドル。一時は0.5%上昇する場面もあった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.4%安の1776.70ドルで終えた。
原文: Stocks Hit Record on Bets Economy Is Pushing Ahead: Markets Wrap、Treasuries End Mixed; Curve Flatter After Solid 7-Year Auction、Dollar Declines as U.S. Equities Rise; Pound Slips: Inside G-10、 Oil Edges Up With Focus on Upcoming OPEC+ Production Meeting、Gold Erases Gains Amid Signals U.S. Recovery Moves Forward(抜粋)
(相場を更新し、市場関係者のコメントを追加します)
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