Sunday, May 30, 2021

「知的基盤整備計画」を取りまとめました (METI - 経済産業省

terasibon.blogspot.com

2021年5月31日

経済産業省は、社会にイノベーションをもたらすためのソフトインフラである「知的基盤」について、産業構造審議会産業技術環境分科会知的基盤整備特別小委員会・日本産業標準調査会基本政策部会知的基盤整備専門委員会 合同会議における議論を重ね、2030年度までを計画期間とする第3期「知的基盤整備計画」を取りまとめました。知的基盤の着実な整備を通じて、科学技術・イノベーションによる社会課題の解決に貢献していきます。

1.背景

「知的基盤整備計画」は、これまで約20年間にわたり、我が国の国際競争力の維持・強化、イノベーション促進、企業活動の信頼性向上、中堅・中小企業のものづくり基盤、国民生活の安全・安心の確保等を図るため、国の公共財として、国民生活や経済社会活動を支えてきました。他方、近年のデジタル革命の急激な進展や自然災害、新型コロナウイルスによる危機などの社会課題の変化に十分に対応できているとはいい難い状況です。また、人類が直面している社会課題の解決に必要な科学技術・イノベーションにおいて、その基盤となるソフトインフラの役割は増大している状況です。このため、最新の社会経済環境に対応した知的基盤の整備を加速化していくことが必要となっています。

2.「知的基盤整備計画」のポイント

こうした問題意識から、昨年「新たな知的基盤整備計画の目指すべき方向性」をとりまとめた上、この方針に基づき、「計量標準・計測」、「微生物遺伝資源」及び「地質情報」の3つの重点分野において第3期となる「知的基盤整備計画」を取りまとめました。
特に、カーボンニュートラル、デジタルトランスフォーメーション(DX)、国土強靭化(防災・減災)及び新型コロナウイルスについて、社会情勢を踏まえ重点化・加速化すべき施策として整理しています。

新たな知的基盤整備計画の目指すべき方向性

具体的な課題の設定

① 効果的に民間投資を呼び込む又は防災等の公的分野の着実な実施のため、知的基盤の分野ごとに、社会課題にどう相対するか具体的ビジョンを整理する。その上で、社会課題の解決のため、長期的視座で目標を策定し、それに到達するための中・短期的なプロセスや最終目標達成までの施策を提示する。

横断的課題への取組

② 国際競争力を担保するため、それぞれの知的基盤プラットフォームの国際標準化など、国際的信頼性の向上を図る。また、限られたリソースを集中的に運用するため、産学官の役割分担や連携を強化する。特に医薬品開発や農業の高度化、防災など、様々な専門分野や産業主体が複合的に関わる分野については、他省庁や自治体、優れた技術力をもつ地域の企業・大学・公設試等と積極的に連携し、地域に分散するリソースを結集する必要がある。その活用に供するため、知的基盤のデジタル化・オープンデータ化を推進する。
③ 社会のニーズを踏まえた専門人材の育成の観点から、人材育成拠点機能を整備する。

計画の期限

④ 計画の期限については、社会課題の解決や人材育成等の長期プロジェクトの完遂を図ること、科学技術の急速な進展のキャッチアップを同時に満たす必要がある。国の長期戦略等が2030年を目標にしていることから、最終年度を2030年度(10年間)設定し、また、科学技術・イノベーション基本計画などが5年の設定をしていることから、その半分の5年目にフォローアップを行い、必要に応じて計画の見直し等を行う。

3.公表資料

第3期知的基盤整備計画の概要PDFファイル
知的基盤整備計画PDFファイル

4.参考ページ

産業構造審議会産業技術環境分科会知的基盤整備特別小委員会・日本産業標準調査会基本政策部会知的基盤整備専門委員会 合同会議

担当

産業技術環境局基準認証政策課長 大東
担当者:小田、渡辺

電話:03-3501-1511(内線 3451~2)
03-3501-9279(直通)
03-3501-7851(FAX)

E-Mail:s-kijun-NITE@meti.go.jpメールリンク
※新型コロナウイルス感染症対策により、職員不在の場合が多いため、上記メールを活用ください。

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