Monday, May 3, 2021

EU、域外からの観光客受け入れ計画を発表 ワクチン接種が条件 - BBCニュース

terasibon.blogspot.com

Visitors enjoy the beaches in Malaga, Spain

画像提供, Getty Images

欧州委員会は3日、欧州連合(EU)域外からの不要不急の渡航について、制限を緩和する方針を示した。

欧州委が発表した計画によると、EUが承認している新型コロナウイルスワクチンを、渡航の少なくとも2週間以上前に接種していることが条件となる。

ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員長はツイッターで、「EUの観光業を復興させ、境界を越えた友情を復活させる時が来た。安全に」と述べた。

その一方で計画には、域外での新しい変異株発生や衛生状況の悪化などに対応するため、加盟各国が迅速に渡航制限をかけられる「緊急ブレーキ」の条項も含まれることになる。

加盟各国は4日から、この計画について協議を始める。

EUが現在、不要不急の渡航を認めているのは7カ国のみ。

EUはまた、新型ウイルスのワクチンを打った人、検査で陰性だった人、最近COVID-19から回復した人に交付する「デジタル・グリーン証明書」の発行も計画している。

<関連記事>

新しい計画では、EUが承認した新型コロナウイルスワクチンを接種している人なら、域外からの観光目的での渡航を認めるとしている。今後は、世界保健機関(WHO)の緊急使用リスト(EUL)登録手続きを終えたワクチンも、対象に含まれる可能性がある。

ワクチンを受けられない未成年については、同伴する親が陰性ならば渡航が許可されるべきだとしているものの、到着時に追加検査を行うこともある。

また、デジタル・グリーン証明書が導入されるまでは、加盟国は「非加盟国が各国法に基づいて発行する証明書を認めるべき」だとしている。認めるかどうかの基準は、「証明書の正統性、有効性、一体性を証明できるかどうか」や「証明書が関連データを全て含んでいるか」などが定められる予定だ。

EUは現在、域外からの渡航について、10万人当たりの感染者(2週間平均)が25人以下の国からのみ、不要不急の渡航を認めている。新計画ではこの25人という基準値を、100人へ引き上げる方針。欧州委は、この基準はなお、EU平均の10万人当たり420人を大きく下回ると説明している。

今回の施策は、現在認められている必要不可欠な渡航や、EU市民や長期滞在者およびその家族などの渡航には適用されない。

この施策はアイルランドを除く全加盟国のほか、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイスにも適用される見込み。

対象となるワクチンは

EUが現在承認しているのは、米ファイザー/独ビオンテック製、米モデルナ製、英オックスフォード大学/アストラゼネカ製、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)傘下の独ヤンセン製の4種。ヤンセン製は1回、それ以外は2回の接種が必要となる。

これらのワクチンはいずれもWHOのEULに登録されている。また、中国のシノファームとシノヴァクのワクチンも、今後同様に承認される見込み。

vaccines

デジタル・グリーン証明書とは

欧州議会は先週、夏季休暇に向けてデジタル・グリーン証明書の導入を可決した。

この証明書にはQRコードがついており、個人情報が含まれているが、欧州委員会は安全だとしている。また、WHOと協力し、EU域外でもこの証明書が使えるよう動いているという。

加盟27カ国は、ノルウェーやアイスランド、スイスなどの非加盟国でもこの証明書が使えるよう求めている。またEU高官は先に、アメリカでワクチン接種を完了した人は今夏、欧州への渡航を認められる可能性があると述べた。

一方で、欧州委の報道官は、イギリスとはこの問題について「接触していない」と話している。イギリスは5月17日から市民の国外渡航を緩和する方針を示しており、旅行者のワクチン証明となる独自のデジタルシステムの構築を急いでいる。

しかし、感染後いつまで免疫が続くのか、感染力の強い変異株が急速に広がる中、接種回数を増やす必要があるのかなど、EUの証明書の実用性についても懸念が残っている。

また、どんなデータを用いて新型ウイルスに感染していないと証明するのか、プライバシーの問題、各国の保健当局がどの情報を判断基準にするのかといった問題もある。

EU以外での動きは

制限緩和にあたり、各国はそれぞれ独自の証明書やシステムの導入を発表している。

デンマークではワクチン接種や感染から回復したことを示すアプリ「コロナパス」が、レストランやバー、美術館などで使われている。

世界で最もワクチン接種率の高いイスラエルでも同様の「グリーン・パス」が導入されており、ホテルやジム、劇場への入場に必要。また、ギリシャとキプロスとの合意を受け、イスラエル市民の海外渡航も視野に入っている。

こうした中、国際航空運送協会(IATA)も独自のアプリ「IATAトラベル・パス」を発表し、エミレーツ航空やエティハド航空、カンタス航空などで試験運用されている。

Let's block ads! (Why?)


からの記事と詳細 ( EU、域外からの観光客受け入れ計画を発表 ワクチン接種が条件 - BBCニュース )
https://ift.tt/2Sgk5a2
Share:

0 Comments:

Post a Comment