【ワシントン=吉田通夫】日本の原発から出る高レベル放射性廃棄物「核のごみ」を、カナダに最終処分場をつくって埋める計画が水面下で進んでいたことが分かった。カナダ放送協会(CBC)が関係者のメールを入手し、同国のクレティエン元首相も計画を認めた。地元自治体は拒否し、実現の可能性はないとしている。
CBCによると、クレティエン氏らは、核のごみを地中深くに埋設する「地層処分」の処分場をカナダ東海岸のニューファンドランド・ラブラドル州に計画。2019年夏から20年にかけて、カナダの企業経営者のほか日本の広告代理店首脳や原子力業界関係者、米国の元原発政策担当者らの間でメールをやりとりし、日本などからの廃棄物受け入れを打診した。
昨年4月には面会する予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により中止されたという。
CBCの取材に、クレティエン氏は「われわれはウランを売ったのだから、買った国が直面する問題の手助けをするべきだ」と計画の存在を認めた。
これに対し、地元のフューレイ州首相は20年にクレティエン氏から計画を聞いた際に「無理だ」と断ったと述べ、計画の実現可能性は「ゼロだ」と語った。
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