Tuesday, October 25, 2022

西ノ島の郷土料理食べたい 無料レシピ集、町民に人気 地域おこし協力隊員 渡里さん編集 雑誌風 見やすく - 山陰中央新報社

完成した「わがとこ ごはん」の編集に携わった渡里由奈さん=島根県西ノ島町美田、町役場

完成した「わがとこ ごはん」の編集に携わった渡里由奈さん=島根県西ノ島町美田、町役場

 島根県西ノ島町が、郷土料理のレシピ集「わがとこ ごはん」(無料)を町民向けに発刊したところ予想外の人気となり、急きょ当初予定の4倍となる増刷が決まった。デザインを学んだIターンの女性職員が関わり、雑誌のような作りが見やすいと好評という。 (鎌田剛)

 レシピ集はA4判30ページのオールカラーで季節ごとに4回発行する。5月の創刊号となる夏号ではサザエカレーやイワガキグラタン、イサキの煮付けなどを紹介。イサキを煮る際にササの葉を下に敷くと煮崩れを防ぐといった知恵も紹介した。9月発行の秋号はサツマイモ酒蒸しパン、イカの炊き込みご飯など山海の食材を使った旬の料理20品目を、写真の見栄えを重視して掲載している。

 郷土料理の継承と特産品の地元流通が狙いで、年間計500部発行する予定だったが、夏号の段階で配布希望者が相次いだため補正予算を組み、各号500部計2千部を発行する。事業費は約70万円。

 編集は地域おこし協力隊員の渡里由奈さん(22)=兵庫県出身=が携わる。母親が町内の出身という渡里さんは、デザインの専門学校を卒業して昨年4月の着任以来、地元の50~80代の女性から料理を聞き取り、食生活改善推進協議会の協力を得て制作に当たった。写真も自身が撮影。「完成しても不安だったが、町民の方から『良かった』と電話があり温かさを感じた」といい、残りの冊子制作に力を入れている。

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