現実よりもドラマの放送日のほうが早い
「正面から答えなかったり、曖昧だったりする回答が多く、国民が不満を抱いている。明確に答えるようお願いする」とまで言われても、「意味あることをなるべく言わないのがリスクマネジメント」戦略で、質問に答えず逃げた菅首相(『東京新聞』2021年5月28日)や、緊急事態宣言下でも東京オリンピックは中止しないと言い張るIOCの人(『ロイター』2021年5月21日)がモデルだ、と思いたくなる。 が、当然ながら、ドラマはあっという間に作れるものではない。脚本家の渡辺あやによると、プロデューサーとテーマを決めたのは2019年のこと、第4話の脚本は、2020年の3月に書いていたそうだ(ツイッター「映画『逆光』公式」2021年5月22日)。第3話で総長が何を聞かれても「学生の安全を確保すること」しか答えず呆れられるという場面は、菅首相が壊れたICレコーダーのように「国民の命と健康を守っていく」だけを繰り返し読み上げた珍事とそっくりだが、現実よりもドラマの放送日のほうが2日早かった。
第4話と最終話は「蚊の流出」の顛末
主人公は、神崎真(松坂桃李)。イケメンアナウンサーだった彼は、「意味のあること」を言わないことで好感度をあげてきた。そのスキルを買われて、母校である帝都大学の広報課に抜擢される。 だが、帝都大の理事たちの隠蔽と忖度強要に、神崎は振り回されることになる。 第1話・第2話では、スター教授・岸谷(辰巳琢郎)の論文不正を隠蔽するために、内部告発者であり元カノである木嶋みのり(鈴木杏)に接触。よけいに事態を混乱させる。 第3話は、帝都大百周年記念イベントのゲストに予定していた浜田剛志(岡部たかし)がネットで炎上。なんであんなやつをゲストに呼ぶんだと大学に苦情が殺到し、ゲスト出演を取りやめにする。ところが、外国特派員協会の記者会見で、浜田がこんなことでは言論の自由が守れないと大学を批判し、それに応じて三芳総長(松重豊)もも会見することになる顛末を描く。 第4話と最終話は、安全安心と大規模イベント開催をめぐっての騒動。次世代科学技術博覧会の予定地で謎の虫刺され被害が続出する。帝都大の研究室から流出した蚊が原因ではないかという疑いが浮上するが、理事たちは調べずにうやむやにしようとする。自分も刺されて死んでしまうかもしれないと怯えている神崎が例によって翻弄されまくって、帝都台の研究室から流出した証拠を掴んでしまう。
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