Tuesday, May 4, 2021

独自の宇宙ステーション開発計画 ISS撤退方針のロシア - 時事通信ニュース

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2021年05月04日07時09分

日米欧、ロシアなどが共同で運用する国際宇宙ステーション(ISS)=2018年10月(米航空宇宙局提供)(AFP時事)

日米欧、ロシアなどが共同で運用する国際宇宙ステーション(ISS)=2018年10月(米航空宇宙局提供)(AFP時事)

 【モスクワ時事】ロシアが日本や欧米などと共同で運用する国際宇宙ステーション(ISS)について、2025年以降は撤退し、独自の宇宙ステーションを開発する方針を示している。旧ソ連時代に人類初の有人宇宙飛行などを成功させた「宇宙大国」としてのプライドに加え、米欧との関係悪化も背景にありそうだ。

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 ロシアと日米欧などは24年まではISSを共同で運用することで合意しているが、ロシアで宇宙開発を担当するボリソフ副首相は4月12日、プーチン大統領も参加して行われた宇宙開発に関する会議で撤退方針を表明した。ボリソフ氏は国営テレビで、理由として1998年に建設が始まり2011年に完成したISSの老朽化を挙げ、「取り返しのつかない結果になる恐れがある」と訴えた。実際にISSのロシアのモジュールでは空気漏れがたびたび伝えられている。
 その後、国営宇宙企業ロスコスモスのロゴジン社長もロシア独自の宇宙ステーションについて、「最初の基幹モジュールは既に(開発)作業が行われている」と明らかにし、同モジュールに関して25年の打ち上げを目指す方針を示した。新たなステーションの建設には60億ドル(約6500億円)を要すると報じられているが、ロゴジン氏は25年以降もISSに参加した場合は維持費がかさみ、建設費と変わらないと説明した。
 ただ、ロシア経済が停滞する中、宇宙開発に充てる予算には限りがある。米欧との関係が悪化する中、ロシアは中国との連携を深めており、中ロは3月、月基地の共同建設で合意した。
 一方で、宇宙開発はロシアが米国などと協力できる数少ない分野の一つ。ロシアは15年、それまで示していたISS撤退方針を転換し、24年までの運用継続に合意した過去があり、撤退方針は米国などの関心を引くための政治的意図があるとの見方もある。

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