Wednesday, November 10, 2021

FATFがガイドラインを更新:DeFi、ステーブルコインへの対応は? - ニュース・コラム - Y!ファイナンス - Yahoo!ファイナンス

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懸案事項

今回の更新には意図的に含まれていなかった、個人的に大切と思う2つのポイントがある。

まず、このガイダンスは明確に、中央銀行デジタル通貨(CBDC)には言及していない。それにはもっともな理由がある。CBDCは法定通貨として規制される可能性が高く、非許可型暗号資産向けのこのガイダンスに含めてしまっては、事態を複雑にさせてしまうだろう。

さらに、実際に立ち上げられたCBDCはほんのいくつかだ。FATFがCBDCに言及するのは時期尚早だろう。しかし、CBDCパイロットが進展するに連れ、FATFからのさらなる関心に値するものとなるだろう。CBDCの普及には、新たな金融犯罪のリスクがつきものである。

ガイダンスに含まれなかったもう1つのポイントは、業者が幅広くモノやサービスへの支払いに暗号資産を受け入れるようになる可能性から生じるリスクだ。

FATFは、暗号資産を受け入れる業者はVASPではないが、業者に代わって暗号資産での支払いを処理する企業はVASPであると説明している。CBDC同様、支払いを処理する仲介業者を伴わない業者への暗号資産支払いに関するAMLやCFT、制裁のガイダンスを整備するのは時期尚早かもしれない。

しかし、業者による暗号資産での支払い受け入れが大規模に広がり、とりわけ多くの業者がアンホステッド・ウォレットを使うようになった場合には、規制当局も注目する必要があるだろう。

ヤヤ・J・ファヌジー(Yaya J. Fanusie)氏は、元CIA分析官で、ワシントンDCにある顧問企業、クリプトカレンシーAMLストラテジーズ(Cryptocurrency AML Strategies)のチーフストラテジストを務めている。

シンクタンク「新アメリカ安全保障センター(Center for a New American Security)で非常勤のシニアフェローも務め、デジタル資産に関係するアメリカの国家安全保障とアンチマネーロンダリングの問題を専門としている。

|翻訳・編集:山口晶子、佐藤茂|画像:FATFのウェブサイト(Jarretera / Shutterstock.com)|原文:What FATF’s Latest Guidance Means for DeFi, Stablecoins and Self-Hosted Wallets

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