
中国電機大手、海信集団(ハイセンス)グループ傘下で経営再建を目指す自動車部品製造のサンデンホールディングス(HD、群馬県伊勢崎市寿町、西勝也社長)は7日、事業再生計画案が債権者会議で承認されたと発表した。金融機関20社から総額630億円の債務免除を受けて財務体質を強化する。成長分野への投資や構造改革の推進で、2023年3月期に営業損益を黒字化し、26年3月期の営業利益102億円を目指す。
サンデンHDはハイセンス側を引受先とする214億円の第三者割当増資を行う。その上で群馬銀行(前橋市)や東和銀行(同市)など金融機関20社が一部の金融債権を放棄し、サンデンHDの財務体質を強化して事業を再構築する。増資や債権放棄は27日の臨時株主総会での議決を経て行われる。
23カ国48カ所に展開するエンジン向け製品などの生産拠点は集約し、成長分野の電気自動車(EV)向けに注力する体制にする。ハイセンス側との共同購買でコスト削減も進める。成長分野への投資ではEV向け製品や自動車の熱を効率よく利用する「統合熱マネジメント」の事業を強化する。
22年3月期は売上高1437億円、営業損失29億円と見込むが事業構造改革を進め、23年3月期に売上高1471億円、営業利益5億円と黒字に転換。26年3月期には売上高1705億円、営業利益102億円を目指すとしている。
増資後はハイセンス側が議決権の75%を握る。取締役会は7人体制でハイセンス側が4人を派遣し、新たな社外取締役も2人選任。サンデンHDからは1人を選ぶ。
サンデンHDは経営悪化を受けて昨年6月に私的整理の一種「事業再生ADR」の手続きを申請した。今年3月に同グループ傘下で事業再生を目指すことを発表した。
サンデンHDは「ハイセンス側との相乗効果を発揮し、スピードを上げた成長を目指す」と説明した。
群馬銀行は「サンデンHDは多くの県内企業と取引があり、地域経済に与える影響も大きい。引き続き地元金融機関として最大限協力していく」とし、県地域企業支援課は「計画の承認は再生に向けた一歩。雇用の維持と地域企業との取引の継続を引き続き求めていきたい」としている。 (宮村恵介)
からの記事と詳細 ( サンデンHD再生計画を承認 630億免除で財務強化(上毛新聞) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース )
https://ift.tt/3uvEDcN
0 Comments:
Post a Comment