Thursday, November 18, 2021

「風力発電計画」 今後の風向きは - 中日新聞

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七尾市山間部で稼働する風力発電用の風車=同市中島町で

七尾市山間部で稼働する風力発電用の風車=同市中島町で

 能登地方で急増する風力発電計画で秋以降、奥能登で風車を最大10基建てる新たな計画を打ち出した業者が、別の場所で計画していた風車最大15基の計画を廃止したほか、別業者が新たに12基建設を計画し手続きを進めるなど、動きがあった。県によると、現時点で能登地方で環境アセスメント(環境影響評価)に関わる手続きが進む風力発電は計13事業の最大183基となっている。 (稲垣達成)

3市町での1事業廃止

 日本風力サービス(東京)が、輪島市と珠洲市、能登町で計画していた「宝立町ウィンドファーム事業」を廃止したことが、県への取材で分かった。風況調査を踏まえ、事業採算性を総合的に判断したという。

 県によると、同社は九月二十八日付文書で事業実施に必要な環境アセスメントの手続き廃止を伝えた。この事業では三市町に風車最大十五基(最大出力三万九千六百キロワット)の建設を計画。昨年八月から手続きを進めていた。

 一方、同社は今年八月、新たに珠洲市北部の山間部に風車最大十基(最大出力三万六千キロワット)の建設を想定する「珠洲大谷峠ウィンドファーム事業(仮称)」の環境影響評価手続きを開始しており、九月二十八日まで配慮書の縦覧を行った。

穴水・門前 新たに12基

 リニューアブル・ジャパン(東京)が、新たに輪島市門前町と穴水町に風力発電所の建設を計画している。「門前穴水風力発電事業(仮称)」として九日から県庁や両市町の役所、七尾市役所など十一カ所で配慮書の縦覧を行い、意見を募っている。十二月九日まで。

 計画によると、想定区域は輪島市門前町定広、長井坂、原と穴水町下唐川、大角間、桂谷、越渡周辺にまたがる約六七六・一ヘクタール。高さ最大約一六八・五メートルで最大出力四千二百キロワットの風車十二基を想定し、全体出力は最大五万四百キロワットを見込む。

 配慮書では建設工事は二〇二五年五月〜二七年九月ごろを計画し、営業運転は二八年六月ごろ開始予定。同社ホームページでも配慮書を公表している。

あす中島で住民説明会

 七尾市中島町や志賀町で2事業(風車最大22基)を進めるジャパン・リニューアブル・エナジー(JRE、東京)は20日に中島町で住民説明会を開く。当初は7月を予定していたが、新型コロナ感染拡大を受け延期していた。

 20日は午前10時から中島文化センター・能登演劇堂、午後3時半から中島地区コミュニティセンター釶打(なたうち)分館で予定し、各回とも1時間半ほど。事業の進捗(しんちょく)状況や寄せられた意見に対する見解などを説明する。

 JREは住民らが自然環境などへの影響を懸念することを受け、4月から風車建設に必要な現地での環境調査を中断し、地元との対話に時間をかける考えを示している。ホームページで説明会資料を閲覧できる。

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