Thursday, June 3, 2021

米NASA、金星探査の2計画を発表 - BBCニュース

terasibon.blogspot.com

A composite image of the planet Venus

画像提供, Reuters

アメリカ航空宇宙局(NASA)は2日、金星の大気や地質を調査するための新たな2つの探査計画を発表した。

「ダヴィンチ・プラス」および「ヴェリタス」と名付けられた2計画は、予算がそれぞれ5億ドル(約550億円)で、2028~2030年に行われる予定。

NASAのビル・ネルソン長官は、「我々が30年以上到達していない惑星を調査するチャンスになる」と語った。

アメリカは1990年に、惑星探査機マゼランを金星の軌道へ送った。それ以降、欧州や日本も金星軌道に探査機を投入している。

今回の2つの探査計画は、科学的な潜在価値と開発計画の実行可能性を考慮し、専門家らによる考査を経て選出されたという。

Bill Nelson speaks at Nasa HQ in Washington, DcC 2 June 2021

画像提供, Reuters

ネルソン長官は、「この姉妹計画は、金星がどのようにして地獄のような、地表で鉛が溶けるような環境になったのかを理解するのが目的だ」と説明した。

金星は太陽に2番目に近い惑星で、太陽系で最も温度が高い。地表の温度は摂氏500度と、鉛の融解温度を超えている。

計画の1つ、ダヴィンチ・プラス(Deep Atmosphere Venus Investigation of Noble gases, Chemistry, and Imaging)では、金星の大気からその形成と発展の過程を調べる。また、金星に海があるのかどうかも調査する。

また、この惑星の特徴である「テッセラ」と呼ばれる地質について、初めて高解像度の画像を撮影できると期待されている。科学者はこの地質と地球の大陸を比較し、金星に地殻変動があるのかどうかを見極めるという。

「惑星の再発見」

もう一方の計画、ヴェリタス(Venus Emissivity, Radio Science, InSAR, Topography, and Spectroscopy)では、金星の地表面をマッピングし、その地質学的な歴史を理解するとともに、なぜこれほど地球と異なった環境になったのかを調査する。

さらに、レーダーを使って地表の起伏を計測し、火山の噴火や地震がまだ起こっているのかを調べるという。

NASA惑星科学部門のトム・ワグナー氏は、「我々が金星について知っていることは本当にわずかだが、これらの計画の結果を総合すれば、その大気に浮かぶ雲から地表の火山、そして核にいたるまで知ることができる」と語った。

「まるで惑星を再発見したような結果になるだろう」

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