ソニーグループが、スマートフォンのカメラなどに使う半導体の画像センサーの新工場を、熊本県菊陽町に建設する計画を進めていることが４日、分かった。町が製造業の誘致を念頭に整備中の「第二原水工業団地（仮称）」が候補地とみられる。世界的に半導体需要が高まる中、実現すれば、県内関連企業への波及効果が期待される。
菊陽町では現在、半導体生産子会社、ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング（同町）が熊本テクノロジーセンター（ＴＥＣ）の二つの工場で、主にスマホ向けの画像センサーを製造している。県と町はソニーに対し、熊本ＴＥＣの増設を求めていた。
ソニーは画像センサーで世界シェア（金額ベース）の５割を占める。同社は５月に示した中期計画で、２０２３年度までの３年間の設備投資額を約７千億円と公表。４月に稼働を始めたばかりの長崎ＴＥＣ（長崎県諫早市）の工場棟の拡張も明らかにした。
ソニーの画像センサーの売上高は２１年３月期が前期比６・２％減の８７２２億円。高価格帯スマホ向けを得意とするが、米中貿易摩擦の影響で中国の特定顧客への販売が落ち込んだ。
ただ、中価格帯スマホ向けの販売増を見込み、２２年３月期は９７００億円に回復すると見通す。足元の引き合いは強く同社の画像センサー工場はフル稼働状態といい、車載向けの需要増もにらみ積極投資を検討する。
熊本ＴＥＣは、県が造成した工業団地「セミコンテクノパーク」に立地。０１年にビデオカメラ向け小型ＬＣＤ（液晶表示装置）やデジタルカメラ向けＣＣＤ（電荷結合素子）を生産する第１工場が稼働し、０７年に第２工場が本格稼働した。
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリングの広報担当者は熊日の取材に「今のところ具体的な動きはない」と回答した。（経済取材班）
からの記事と詳細 ( ソニー、菊陽町に新工場計画 画像センサー生産増強 | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞 )
https://ift.tt/2T3pp0M
0 Comments:
Post a Comment