二〇〇四年に廃止された旧東急東横線桜木町−横浜駅(一・八キロ)の線路跡を遊歩道にする横浜市の計画が、さらに延期されることが、市への取材で分かった。高架の劣化や耐震性に問題があることなどが原因で、一部は遊歩道にせず撤去する必要があるという。計画の延期は三度目で、全面開通の見通しは立っていない。 (志村彰太)
遊歩道は横浜、桜木町両駅のエリアを結んで街に一体感を持たせて活性化する目的があり、〇四年度に定めた当初の計画では、一一年度までに整備する方針だった。財政状況の悪化や隣接するJR根岸線との調整に時間を要したため、一〇、一四の両年度に見直され、現行の計画では本年度までに整備するとされた。しかし、一九年度に桜木町駅側の百四十メートルが整備されるにとどまっている。
廃線から十六年が経過した昨年度、「目に見えて劣化しているところがあった」(都市交通課)ことなどから、長年補修していない旧高島町駅−横浜駅の一部高架の劣化と耐震性の点検を業者に委託。その結果、多くの部分で「早急に補強や撤去などの対応が必要」と診断された。
市は旧高島町駅付近の高架の活用を断念し、撤去することにした。この区間の遊歩道は地上に整備する。残る区間も点検する。
新たな計画は本年度に策定に着手し、遊歩道を横浜駅東口まで延ばす方針は変えない。複線化などで大正〜昭和期に建設と拡張を繰り返した高架の中には貴重なものもあるとみられ、一部は「遺構」として保存することも検討する。
担当者は「五年とかではなく、もっと長いスパン(期間)の計画をすべきかもしれない。『早く整備して』との声もあり、遅れて申し訳ない」と話している。
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