訓練時間が100分の1以下に
このようにロボットに学習させることは、物流施設での荷分けや、衣服の縫製から作物の収穫に至るまで、ロボットがさまざまな作業を学習する上で役立つ可能性がある。また、人工知能(AI)の応用を今後進めていく上で、シミュレーションと特別なコンピューターチップが重要であることも示唆している。 「基本的にシミュレーションを高速に実行できるのは、とても素晴らしいことです」と、カリフォルニア大学バークレー校の教授でAIとシミュレーションで物流企業向けの自動仕分けロボットを訓練するCovariantの共同創業者のピーター・アビールは語る。アビールはETHチューリッヒとエヌヴィディアの研究者たちについて、「素晴らしい高速化を実現しました」と語る。 現実世界のタスクには、ソフトウェアに簡単に書き起こせなかったり、何らかの適応を必要としたりするものがある。そしてAIは、ロボットを訓練してそのようなタスクを実行させられることを期待されている。例えば、扱いづらい物体や滑る物体、未知の物体を掴む能力は、コードに書き起こせるものではない。 シミュレーションを実施した4,000体のロボットは、強化学習によって訓練された。強化学習とは、動物が正負のフィードバックを受けて学習する方法の研究から着想を得たAIの手法である。ロボットが足を動かすと、アルゴリズムはロボットが歩く能力にその動きがどのような影響を与えたのかを判定し、それに応じて制御アルゴリズムを調整する。 このシミュレーションは、コンピューターやサーヴァーで使われる一般的な用途のチップではなく、エヌヴィディアのAI専用チップで実施された。その結果、研究者たちによると、通常の100分の1以下の時間でロボットを訓練できたという。
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