[東京 27日 ロイター] - 朝日生命保険は、2021年度下期一般勘定資産運用計画で、リスク・リターン効率に優れるクレジット投融資とオルタナティブ投資を引き続き強化する方針を示した。年度当初の運用計画通り、国内債券は減少、外国債券は増加させる見通し。為替ヘッジは相場状況をみて機動的に対応するとしている。
同社の資産運用企画部長の須崎義仁氏と運用企画ポートフォリオマネージャーの永田真介氏が26日、ロイターとのインタビューで述べた。
日本国債は金利水準が依然低く、国内債券は上期の300億円の減少に続き、下期も300億円の減少を計画している。
外国債券は、上期に100億円減少させたが、下期は200億円積み増す。米金利上昇に伴う円安推移を想定し、上期はヘッジ付き外債を400億円減少させ、オープン外債を300億円増やした。「ヘッジは市場動向次第。状況をみながら機動的に対応していきたい」(須崎氏)という。
クレジット投融資は国内外の社債や劣後債に加え、共同融資や再生可能エネルギー関連のプロジェクトファイナンスへの投融資などで上期に600億円増加させた。下期も600億円積み増す。
オルタナティブ投資は上期の100億円増に続き、下期も100億円積み増す予定。景気変動の影響を受けにくく、安定した収益獲得が見込める資産を中心に配分する。
ESG(環境・社会・ガバナンス)投融資は、上期はソーシャルボンド、サステナビリティーボンド、再生可能エネルギー関連のプロジェクトファイナンスなどのテーマ型投融資を実施。下期はテーマ型投融資に加え、ポートフォリオにおける温室効果ガス排出量削減目標の設定を年度内に目指す。仏大手資産運用のナティクシスとの連携強化も引き続き図る。
国内株は、上期と比べ横ばい。年度では当初計画通り150億円の増加計画を維持するが、子会社の株式の買い入れが含まれる。外国株も当初計画通り横ばい方針。上期も横ばいだった。
中国の景気減速、資源高や供給制約によるインフレなどのリスクを注視しながら運用していく方針だ。「信用収縮が徐々に起こり得る中で、ひずみや景気減速をみていく」(須崎氏)、「コモディティーなどは投機的な価格変動が起きやすい。資源価格の高騰が与える影響をリスクとしてみていく」(永田氏)とした。
21年度下期の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。
下期 年度末
国内株式(日経平均) 2万7000─3万2000円 3万円
外国株式(NYダウ) 3万2000─3万7000ドル 3万4000ドル
国内金利10年 0.0─0.2% 0.10%
米国金利10年 1.2─2.0% 1.70%
ドル/円 108─118円 115円
ユーロ/円 125─137円 133円
(佐古田麻優)
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