
(ブルームバーグ): 米エヌビディアは英半導体設計会社アームを買収する計画について、欧州連合(EU)に承認申請した。厳しい審査が始まることになり、来年の早い時期の手続き完了を目指す計画の実現はさらに困難となる可能性がある。
欧州委員会のウェブサイトによると、承認申請は8日に行われ、欧州委は暫定的な審査期限を10月13日に設定した。
競合他社や顧客企業が同計画の批判を準備をしており、EUは競争上の懸念を検証するため審査期間を少なくともさらに4カ月延長する公算が大きい。エヌビディアは昨年9月にソフトバンクグループ傘下のアームを400億ドル(約4兆4100億円)で買収する合意を発表した際、2022年3月までの手続き完了を見込んでいた。
クアルコムやアルファベット傘下のグーグルは、アームの重要な半導体技術ライセンスをエヌビディアがコントロールするようになれば、「半導体業界のスイス」に例えられるアームの中立的なパートナーとしての役割が損なわれかねないとして計画に懸念を表明している。
エヌビディアのアーム買収、グーグルなどが米競争当局に懸念表明
一方、ブロードコムと聯発科技(メディアテック)、マーベル・テクノロジー・グループの顧客3社は買収計画に支持を表明したと伝えられている。
買収計画を巡っては、英競争市場庁(CMA)がより長期間の審査を実施する方針を既に示唆していた。エヌビディアがライバル企業によるアームの設計へのアクセスを阻むのではないかとの懸念を検証する。英国はさらに、同計画がもたらす安全保障上のリスクも取り上げている。買収実現には米国と中国の承認も必要。
エヌビディアのアーム買収、安全保障理由に英国が阻止検討
エヌビディアは8日、「審査プロセスに取り組んでいる」とし、「懸念に対処するため欧州委員会との協議に期待している」とコメントした。
原題:Nvidia’s EU Filing for Arm Deal Kicks Off Tough Scrutiny (1)(抜粋)
(c)2021 Bloomberg L.P.
Aoife White
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