
(ブルームバーグ): 米連邦準備制度は11カ月前に、上場投資信託(ETF)の購入を打ち出すことでジャンク債(ハイイールド債)市場を安定させることに成功したが、この支援の引き揚げは導入よりはるかに難しくなりそうだ。
KKRのレバレッジドクレジット責任者、クリス・シェルドン氏は、ジャンク債に投資するミューチュアルファンドや上場投資信託(ETF)からの無秩序な資金引き揚げが起こる可能性を指摘。連邦準備制度が2013年に量的緩和(QE)縮小を示唆した後の「テーパータントラム」になぞらえた。
シェルドン氏は11日のブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「本当に心配している」と述べた。同氏はジャンク債市場の約40%をETFなどが保有していると概算。そうした資産は「金融当局からの発表との相関がプラス1に近い」と話した。
無秩序な売りのシナリオが現実になればKKRは買い手になるとも述べ、一斉売りで割安になったクレジット商品を買えることを期待していると語った。
同氏のコメントは、当局が支援策を実際に引き揚げるどころかそれに言及しただけでも大きな影響が出そうな金融市場の不安定さを浮き彫りにする。
米国債利回りの突然の上昇を受け、月額1200億ドル(約13兆円)の購入を当局が急速に減らせば国債市場のタントラムを引き起こすとの見方が再浮上している。
社債市場に対する当局の支援はそれに比べれば小さいが、最新の議会への報告によれば、流動性やクレジットファシリティーの下でETF86億ドルと社債54億ドル相当を保有している。当局は売却の予定や満期まで保有するかどうかを明らかにしていない。
シェルドン氏は「もちろん、注意を払っている。全てのハイイールドETFおよびミューチュアルファンドに含まれる全てのハイイールド債を追跡し、帳簿を監視し、それに応じてポートフォリオを調整している」と話した。
原題:KKR’s Sheldon Sees Room for High-Yield ‘Tantrum’ as Fed Exits(抜粋)
(c)2021 Bloomberg L.P.
Erik Schatzker
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