「れんこんの日」の17日、土浦市真鍋のつくば国際大学で食農ふれあい交流会が開かれ、同大学保健栄養学科の学生33人がレンコンを使ったハンバーグやはさみ揚げ、きんぴらなど6種のレシピの調理実習に取り組んだ。
交流会を主催したのは土浦地域女性農業士会(市村明代会長)。管理栄養士をめざす学生に、地域の農業、特産物を知ってもらい、給食やお弁当などの献立に取り入れてほしいと2012年から開催している。大学の「調理実習」の授業に関連づけられているが、ここ3年はコロナ禍から中止になったり、オンライン授業になったりして、対面での開催は4年ぶり。同学科1年生の33人が実習に参加した。
講師役は市村会長ら土浦市、かすみがうら市のレンコン農家3人を含む6人の農業士。時期的に旬を迎えることからテーマ食材にレンコンが取り上げられことが多く、今回も16日に採取したばかりのレンコンが実習室に持ち込まれた。
蓋をするだけでもっちりする
レンコンは採れた時、節で絞られた球状の可食部が4つ連なる形をしている。先端の第1節は軟らかく、第4節は硬めで、それぞれに適した料理がある。部位ごとに食感や味覚が異なる上、切り方や熱の加え方などによってバラエティーある料理ができる食材という。学生たちは6種のレシピで実践的、体験的に違いを学習した。
きんぴらでは輪切りからいちょう切りにしたレンコンと、繊維に沿ってたて切りにスライスしたものとで比較したが、フライパンで煮るとき蓋をするかしないかでも食感が変わってくることを学んだ。調理後試食した池田奈央さんは「切り方で食感がこんなに変わるなんて全然知らなかった。蓋をして煮るとシャキシャキしていたレンコンが今度はもっちりしてきて、とてもおいしかった」と感想を述べた。
同学科の管理栄養士、柴崎みゆき准教授は「学生が管理栄養士を目指すうえで、地産地消を学ぶのはとても大事。2年生、3年生になると給食実習などで、レンコンをはじめ優れた地域の特産物にさらに関わることになる」という。
「れんこんの日」は1994年のこの日、全国のレンコン産地が集まって土浦市で「蓮根サミット」が開かれたことにちなむ設定だそう。土浦市など9市町村とJA水郷つくばなど4JAほかでつくる「いばらきれんこん広域銘柄化推進協議会」は11月中、「れんこん料理フェア2022」を開催中だ。9市町村と都内の72のホテルや飲食店で各種レンコン料理を提供している。
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