Sunday, January 24, 2021

バイデン米政権幹部、前政権のワクチン供給計画は「大混乱」と批判 - BBCニュース

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A woman is vaccinated in Kentucky, 20 January 2021

バイデン米政権のロン・クレイン首席大統領補佐官は24日、新型コロナウイルスのワクチンを全国的に供給する計画が、トランプ前政権には実質的になかったと批判した。

クレイン首席補佐官は米NBCニュースに対して、トランプ前政権のワクチン供給計画は「限定的」かつ「まとまりのない」ものだったと批判。「特に介護施設や病院以外の、地域社会全体にワクチンを供給していく手続きが、私たちがホワイトハウスに入った時点では、実際には存在しなかった」と述べた。

1月20日に就任したジョー・バイデン新大統領は、就任100日以内に接種1億回分のワクチンを国内に供給するという公約をあらためて表明している。

クレイン報道官はこの実施について、「複雑な」手続きになると認めながら、予防注射拠点が不足する州には連邦政府として施設を設置する方針だと話した。

バイデン大統領は就任直後から、新型コロナウイルス対策を強化する数々の施策を指示。ワクチン接種や検査体制を強化するほか、連邦施設でのマスク着用を義務付けた。バイデン氏は国民にマスク着用の重要性を強調し、死者は今後も増えると覚悟を呼びかけた。

バイデン氏は21日、「事態が改善する前に、今後もさらに悪化する。これははっきりさせておきたい」と言明した。

アメリカで確認された新型コロナウイルスの感染者は累計2500万人以上。約41万7500人が新型ウイルスによる感染症COVID-19に関連して亡くなったとみられている。最近では、COVID-19関連で1日に4000人以上が死亡する日もある。

アメリカではドナルド・トランプ前大統領の下でワクチン供給が始まり、各州に配布されたワクチンを州政府や市町村当局が住民に接種している。しかし、接種事業の進捗(しんちょく)には批判も出ている。

米疾病対策センター(CDC)によると、23日までに計約4100万回分のワクチンが全国に配布されたものの、実際に行われた予防注射は2050万回にとどまっているという。

Chart shows doses administered per 100 people in 10 countries with most vaccinations. Updated 22 Jan.

アメリカの被害状況は

今月初めには入院患者が過去最多に達したが、その後は徐々に1日の新規感染者数と共に減少しつつある。

米国立アレルギー感染症研究所(NIAID)所長で、バイデン政権の新型コロナウイルス対策を主導する大統領首席医療顧問となったアンソニー・ファウチ博士は21日、移動平均値を見ると、感染拡大のペースが落ちているようだと述べた。ただし、全国的な状況がわずかに安定したとはいえ、国が「きわめて深刻な状況」にあることに変わりはないと警告した。

CDCは、新型ウイルスの変異株が感染急増のペースを押し上げる危険があると懸念しており、最初にイギリスで確認された感染力の高い変異株が3月までにアメリカで流行する種類になる恐れがあると警告を発表した。

ファウチ博士によると、この変異株はすでに20州で確認されているものの、その拡大を追跡する国内の対応能力は「限られている」という。

Graphic showing the number of daily reported cases and deaths in the US

バイデン新政権のウイルス対策は

バイデン氏は、新型コロナウイルス対策のための包括的な景気刺激策に超党派の支持を呼びかけているが、野党となった共和党からはすでに批判的な意見が出ている。

就任100日間で1億回のワクチン接種を実現するという主要公約についても、目標が少なすぎるという批判が出ている。

これについて21日に記者団に質問されたバイデン氏は、「発表した当時はみんな、(多すぎて)実現不可能だと言ったじゃないか。勘弁してくれよ。手始めとしては、いい出発点だ」と答えた。

People enter a COVID-19 vaccine distribution site in New York

アメリカでこれまでに使用が承認されているモデルナ製とファイザー製のワクチンについて、両社は3月までに2億回分のワクチンを提供すると約束している。ファウチ博士はさらに、ジョンソン・エンド・ジョンソン社のワクチンが、数週間以内に承認される可能性に言及している。

ファウチ博士は、夏の終わりまでにアメリカ国民の70~85%が予防注射を済ませれば、国は秋までに「一定の平常通りの状態」に近づけるかもしれないと期待を示した。

「まったく平常な状態になるわけではないが、国民に対するプレッシャーがだいぶ軽減されると思う」と、ファウチ氏はホワイトハウス記者会見で述べた。

バイデン大統領はさらに、前政権による世界保健機関(WHO)脱退の手続き撤回を命令。アメリカは、ワクチンを世界中に公平に供給するためWHOが主導する国際的な枠組み「COVAX」にも参加する見通しとなり、WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイエスス事務局長はこれを歓迎した。

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