
南房総市と館山市、県の3者でつくる南房総・館山地域公共交通活性化協議会はこのほど、今年度2回目の会議を南房総市役所で開き、「南房総・館山地域公共交通計画」を策定した。今後は計画を基に、両市における公共交通に関する各種施策を行っていく。
南房総と館山の2市では、これまで単独で地域公共交通に関する施策立案や、交通事業者との協議を行ってきたが、生活圏をともにする2市で連携し、より効率的かつ利便性の高い地域公共交通の維持・整備を図ろうと、令和元年に合同で協議会を立ち上げた。広域的な見地から施策を考えようと、県も参画した。
計画は、地域にとって望ましい公共交通の姿を示すマスタープラン。協議会では、乗降調査や実証運行を行い、2市にまたがる現状や課題を基に、日常的な生活交通の確保、観光振興などの地域戦略と一体となった交通ネットワークの構築に向け、目標、方向性、関係者の役割、スケジュールを明確にする同計画の策定に取り組んできた。
前回の今年度1回目の会議で原案を可決し、パブリックコメントを経て今回の会議で審議、承認した。
新たな計画は、今年度から令和7年度までの5年間。「地域住民の生活を守り、地域の活性化を図る社会基盤となる圏域一体型の公共交通ネットワークの実現」とする基本理念を掲げた。
基本方針は、▽生活圏をともにする2市の移動需要を支える公共交通ネットワークの再構築▽地域輸送資源を総動員した、効果的で効率的な運行の実現▽交通結節点のサービス水準向上による、利用しやすい環境づくり▽観光ニーズに対応した魅力のある二次交通の整備▽地域自らがデザインした地域主体の取り組みによる持続可能な交通システムの導入▽公共交通をもっと利用してもらうための市民の意識改革と行動変容の推進--の6つ。それぞれに計画目標や、目標達成に向けた9つの事業、29の具体的な内容をまとめた。
主な事業として、▽地域内の主要バス路線である館山市内線、南房州本線、館山鴨川線の3路線の位置付けと路線維持を図る▽地域内バス路線の再編および有効活用▽JR内房線の利用促進(安全性確保・利便性向上含む)▽利用しやすい・利用したいと感じてもらえる環境の整備--などに取り組むとしている。
事務局の南房総市企画財政課では、「引き続き合同の協議会を通じ、より効率的かつ利用者のニーズに合った地域公共交通を検討し、実現させていきたい」としている。
房日新聞
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