Tuesday, February 2, 2021

函南・メガソーラー計画 事業地直下に活断層 専門家危険性指摘|静岡新聞アットエス - @S[アットエス] by 静岡新聞

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事業用地の付近を訪れて地質を調べる塩坂邦雄氏(手前)=1月30日、函南町軽井沢
事業用地と活断層

 函南町軽井沢の大規模太陽光発電所(メガソーラー)建設計画で、事業用地の真下に活断層が通っていることが分かった。地震で活断層がずれ、土石流が発生すれば沢を下って丹那盆地に被害をもたらす危険性があるという。現地を訪れた地質学者の塩坂邦雄氏(75)は「メガソーラー自体は否定しないが、この場所だけは危ない」と訴える。
 国土地理院が示す活断層図では、約65ヘクタールに広がる事業用地の直下には三つの活断層が南北に走っている。同事業の環境影響評価(アセスメント)方法書にも活断層の存在が記載され、その上に雨水をためる約2万4千トンの調整池などが建設される計画。開発事業者は「活断層は確認しているが、強く意識していない。活断層がずれるのは何百年に一度の話」と説明する。
 同事業は一昨年に県の林地開発許可を受けている。県の担当者は「活断層は全国にあり全ての開発を禁止するのは難しい」とし、審査の過程で「活断層の存在は確認していない」という。一方、塩坂氏は長雨により調整池が満水の状態で活断層が動いた時の危険性を指摘。「水が土砂を巻き込み、ものすごいエネルギーで土石流が襲う。下流の丹那小学校まで数分ではないか」とみる。
 県によると、環境アセスの調査項目には「土地の安定性」が含まれるものの、どこまで調べるかは事業者次第。現時点のアセス計画で活断層の位置に関する調査を行う予定はなく、開発事業者は「調査を求める意見が出れば誠実に検討したい」という。
 事業に「不同意」の姿勢を示す仁科喜世志町長は、環境アセスの方法書に対する意見書を作成して県に提出する方針。

 <メモ>函南太陽光発電事業 函南町東端の山林に広がる事業用地65ヘクタールに、約10万枚のソーラーパネルを設置する。2022年8月に着工し、23年12月に運転を開始する予定。

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