2021年07月05日07時11分
トルコのエルドアン政権が、イスタンブールで地中海側と黒海を結ぶ大規模な運河の建設を計画している。ボスポラス海峡の混雑緩和が目的とされるが、2023年にトルコ共和国建国100周年を迎えることも踏まえ、内外に向けて国威を誇示する狙いがありそうだ。
イスタンブールの欧州側を縦断する運河は全長45キロで、ボスポラス、ダーダネルス両海峡の間に位置するマルマラ海と、黒海を結ぶ。総工費は150億ドル(約1兆6700億円)と見込まれ、6年以内の完成を目指している。
イスタンブールでは6月26日、将来の運河をまたぐ橋の起工式が行われ、エルドアン大統領は「われわれは、トルコの開発の歴史における新たな1ページを開こうとしている」と強調した。
03年から続くエルドアン政権に対しては近年、経済状況の悪化を受けた国民の支持離れが進んでいる。こうした中、エルドアン氏は大規模な工事に伴う雇用創出などを通じ、支持を回復させようと期待する。
ただ、割安で通航できるボスポラス海峡と併存することになる運河の採算面への懸念もあり、建設資金をスムーズに調達できるかは不透明だ。また、開発が周辺地域の環境に悪影響を及ぼす恐れも指摘され、国内では反対論も根強い。イスタンブールのイマモール市長(野党系)は、費用対効果が悪い「無駄なプロジェクトだ」と批判している。
からの記事と詳細 ( イスタンブールに新運河計画 エルドアン政権、国威誇示狙う―トルコ - 時事通信ニュース )
https://ift.tt/3Ata8I4
0 Comments:
Post a Comment