[インリー・グリーンエナジージャパン株式会社]
太陽光発電の分野で初の技術標準革新基地設置も
太陽光パネル製造などの事業を行うインリー・グリーンエナジーホールディングスの子会社で、中国河北省に拠点を置くインリーエナジー(中国)カンパニーリミテッド(以後「インリー」)は、同省の保定市中級人民法院にて「インリーエナジー(中国)カンパニーリミテッドおよびその他5つの製造事業体の再建計画(以後「本計画」)」が2020年11月20日に正式に承認されたことをお知らせいたします。
■再建までの背景
インリーは太陽光パネルの製造を軸に、セルやウエハ、インゴットポリシリコン原料までを自社生産する“垂直統合”戦略をとってまいりました。これまで全世界に25GW以上、日本には2.5GW以上の出荷を行っており、2012年~2013年では年間の太陽光パネル出荷量で世界第1位となっております。しかし巨額投資したポリシリコン原料工場が稼働後、国際市場のシリコン原料価格下落により、投資回収が遅れ、15年には債務超過に陥りました。
2020年9月9日、インリーおよびその他5つの事業体の第1回債権者会議が開催され、再建計画案の投票が行われました。従業員債権者グループ、初期投資家グループ、担保付債権者グループ、および通常債権者グループの投票結果はいずれも90%以上が本計画に賛成という結果で、本計画採択の法的基準を満たしておりました。本投票結果に基づき、インリーは2020年10月19日に本計画の承認を地方裁判所にあたる人民法院に要請しました。
インリーが司法再生手続きを開始して以来、会社の資産と負債の構造を最適化し、収益性を回復することを主な目的として、市場慣行と法の規則に従い、会社を救済するための包括的な作業計画を設計しました。計画案の実現可能性を確保し、債権者の正当な権利と利益を最大限に保護すべく、企業運営、投資家の権利と利益の調整、債権の調整と返済、および従業員の再配置に関して具体的な措置を策定しました。計画案が当事者・関係者たちに高く承認・評価されました。また、人民法院の指導の下、当社の改善と質の高い発展のため強力な基盤を構築すべく計画の実施を監督してまいります。
■インリー・グリーンエナジー再建における主な実施計画
・再建する6つの事業体の金融債務の大部分を、事業体の持分へ転換
・金融債務およびその他の債務の一部を完全かつ秩序正しく返済
・第三者プラットフォームの資金注入
・合弁の持株会社を介した債権者権利を株式に転換した債権者と、国営持株会社を介した保定市政府が新しいインリーの新株主に任命
・保定市政府は国営持株会社を介し、インリーの土地使用権利の処理を通じて、推定資本規模300億円以上の資金を新しいインリーに注入するという契約を締結
・法院の判決の発効により、株式保有の変更および工場移転の準備を開始
■今後の方針について
新しいインリーは、元の製造事業体の生産能力、サプライチェーン、技術、ブランド、販売チャネル、およびその他の資産を引き続き保持および運営し、顧客に対して受注と保証のコミットメントを果たします。将来的には、新しいインリーは国家研究プラットフォームを基点に、市場競争力と独自の知的財産権を備えたコア技術を開発し、N型TOPCon、HJTの技術的進歩を確保し、世界をリードするレベルを維持します。
また、事業再建に際し、今後は5GWの高効率セル生産能力と2GWの高出力モジュール生産能力の確立に注力していく方針です。同時に、天津港の輸出・物流の利点を活かして、天津市に3GWの高出力モジュール生産能力を確保し、合弁事業などで生産能力を増強する計画を立てております。
今後の新しいインリーは、現在の経営陣が引き続き残り、会社運営をリードします。また、近年インリー主導で設立された「国家技術標準革新基地(PV)」は、国家市場監督管理総局の標準革新部門による検査に合格し、太陽光発電の分野で初の技術標準革新拠点となりました。河北省で唯一の国家技術標準革新拠点でもあります。
インリーは今回の再建計画を機に、安定した運営と段階的なマーケットシェア拡大および新技術の確立を行っていくことで、業界をリードする存在になるべく、邁進してまいります。
■会社概要
社名 :インリー・グリーンエナジージャパン株式会社
住所 :東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル3階
設立 :2012年4月
代表者 :山本譲司
資本金 :1億円
企業プレスリリース詳細へ (2020/12/24-10:46)
からの記事と詳細 ( インリーエナジー(中国)カンパニーリミテッドの再建計画が正式に承認 事業の再構築に向け本格始動 - 時事通信 )
https://ift.tt/3hfYwPB
0 Comments:
Post a Comment